債務超過(さいむちょうか)は、企業の資産より負債が多い状態を指します。
債務超過状態では、経営の存続が危機的状況に陥る可能性があるため、原因を特定し、対策する必要があります。
債務超過の原因には赤字経営や資産価値の下落などがあり、それぞれに応じた解消方法を選ぶことが重要です。
本記事では債務超過の基本的な仕組みから解消方法までをわかりやすく解説します。
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債務超過の原因とその影響とは?
債務超過の主な原因と影響は以下の通りです。
- 赤字が続くと資産が減少する
- 資産の評価損が発生して純資産が減少する
- 特別損失の計上で財務状況が悪化する
それぞれの原因や影響を詳しくみていきましょう。
1.赤字が続くと資産が減少する
赤字経営が長期化すると、自己資本が徐々に減少し、負債が資産を上回る債務超過に陥る可能性が高まります。
特に収益構造の改善が図られない場合、財務健全性の回復は難しくなり、倒産リスクも増大するでしょう。
赤字の常態化は、企業の経営基盤を揺るがす重大な問題です。
2.資産の評価損が発生して純資産が減少する
資産の評価損とは、不動産や株式などの保有資産の市場価値が購入時や帳簿上の価値を下回ることで発生する損失です。
評価損によって貸借対照表上の資産総額が減少し、債務超過の要因となることがあります。特に市場変動による資産価値の急落は、企業財務に深刻な影響を与えます。
3.特別損失の計上で財務状況が悪化する
特別損失とは、自然災害や事業撤退など通常の事業活動とは異なる一時的な要因によって発生する損失です。
これらの損失は予測不能であり、大規模な費用負担を伴うため、企業財務に重大な悪影響を及ぼします。
特別損失を計上すると、一時的に大幅な赤字となり、純資産がマイナスになるケースもあります。
この結果、債務超過に陥り倒産リスクが高まる可能性もあるでしょう。
債務超過はどこを見る?賃借対照表の見方を解説
債務超過かどうかを判断するには、貸借対照表(バランスシート)を確認することが重要です。以下に具体的な見方を解説します。
- 純資産の金額を確認する
- 実態貸借対照表で正確な状況を把握する
詳しい内容をみていきましょう。
純資産の金額を確認する
貸借対照表の「純資産の部」を確認します。
純資産は、資産から負債を引いた残りの金額であり、企業が実質的に保有している財産を示します。
この純資産がマイナスになっている場合、企業は債務超過状態にあると判断されます。
利益剰余金がマイナスの場合は、過去の赤字や損失が積み重なっている可能性もあるでしょう。
実態貸借対照表で正確な状況を把握する
実態貸借対照表(実態バランスシート)とは、企業の資産と負債を現時点での時価や回収可能額に基づいて評価し直し、財務状況をより正確に反映した貸借対照表のことです。
帳簿上では債務超過ではない場合でも、実態として現金化できない資産や価値が下落した資産が多い場合には注意が必要です。
このような場合、「黒字倒産」のリスクがあります。
実態貸借対照表では売掛金や貸付金などを回収可能な金額に修正し、不動産などは時価で評価することで、より正確な財務状況を把握できます。
債務超過から脱却する方法4選
企業が債務超過から脱却する方法はさまざまですが、今回は以下4つの方法を厳選してご紹介します。
- 利益を積み上げる
- 資産売却を行う
- 増資を検討する
- M&Aで再生のチャンスを広げる
以下で詳しい内容を解説します。
1.利益を積み上げる
債務超過から脱却するためには、売上を上げ、無駄な経費を削減し、収益性を向上させることが何より重要です。
例えば、固定費の見直しや人件費削減、業務プロセスの効率化などが有効な手段です。
また、ITツールの導入による業務自動化や外注コストの削減も効果的です。
このようなコスト削減により、利益率が改善され、財務状況の健全化につながります。
ただし、過度なコスト削減は従業員のモチベーション低下や事業運営への影響を招く可能性があるため、慎重に進める必要があります。
2. 資産売却を行う
含み益のある不動産、有価証券を売却することで債務超過を解消する方法です。
市場価値が高い資産を選んで売却すれば、大きな財務改善効果が期待できます。
ただし、事業運営に必要な資産を手放す場合は長期的な成長への影響を考慮する必要があります。
資産売却は即効性のある手段ですが、計画的に行うことが重要です。
3.増資を検討する
債務超過から脱却するには、増資を適切に活用することが重要です。
まず、増資は新株発行や経営者自身の出資によって資本金を増加させる方法であり、直接的に純資産を増加させる効果があります。
これにより貸借対照表上の健全性が改善され、債務超過の解消につながります。
ただし、新株発行による株主構成の変化や経営権への影響には注意が必要です。
4.M&Aで再生のチャンスを広げる
M&A(企業合併・買収)は債務超過企業にとって有効な再生手段です。
事業譲渡によって得た譲渡益で財務状況を改善できるケースや、買収先企業の経営リソースやネットワークを活用して事業再生や新たな成長機会を得られるケースなどがあります。
ただし、適切な買い手とのマッチングや交渉が必要であり、専門家のサポートを受けることが成功するためのポイントとなります。
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債務超過を解消する際の注意点
ここまでさまざまな解消方法をご紹介しましたが、債務超過を解消する際は次の点に注意しましょう。
- 選択肢を慎重に検討する
- 専門家の助言を受ける
以下で詳しく解説します。
1.選択肢を慎重に検討する
債務超過を解消するには、利益の改善の他に、増資や資産売却、M&Aなど複数の選択肢がありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
例えば、含み益のある資産売却は即効性があるものの、事業運営に関連する資産を手放した場合、長期的な収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、増資は純資産を増加させる効果がある一方で、株主構成や経営権への影響が生じるため慎重な判断が必要です。
企業の状況や目指す方向性に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
2.専門家の助言を受ける
債務超過の解消には、企業の財務状況や事業内容に応じた適切な対策を講じる必要があり、専門家の助言が欠かせません。
例えば、M&Aを活用して再生を目指す場合、専門のアドバイザーが買い手企業との交渉や条件設定をサポートすることで、スムーズに進められます。
また、資産売却や増資を検討する際には、税務面や法務面でのリスクを見極めるために税理士や弁護士の助言が役立つでしょう。
専門家と連携すれば、リスクを最小限に抑えながら最適な解決策を見つけられます。
まとめ
債務超過は企業の存続に大きなリスクをもたらしますが、適切な対策を講じることで解消は可能です。
本記事では、債務超過の原因やその影響を解説し、具体的な解消方法として「コスト削減」「資産売却」「増資」そして「M&A」をわかりやすく紹介しました。
特にM&Aは、財務改善だけでなく新たな成長機会を得られる有効な手段です。
また、債務超過を解消する際には選択肢を慎重に検討し、専門家の助言を受けることが成功するためのポイントです。
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