
「長年経営してきた会社だが、赤字が続き、資金繰りも限界に近い……。もう会社売却(株式譲渡)は難しいのではないか。」
このような不安を抱えながら、借入金の返済や資金繰りに悩んでいる中小企業の経営者は少なくありません。
近年は、売上の伸び悩みや原材料価格・人件費の高騰などの影響を受け、赤字経営が続く企業も増えています。
しかし、赤字会社だからといって、会社売却(株式譲渡)の可能性がなくなるわけではありません。
実際には、赤字や債務超過の会社であっても、技術力や顧客基盤、人材、許認可などの事業価値や将来的な成長性が評価され、株式譲渡が成立するケースは数多くあります。
一方で、「赤字だから会社は売れない」と思い込み、十分な検討をしないまま廃業を選択すると、廃業費用の負担だけでなく、従業員の雇用や長年築いてきた取引先との関係を失ってしまう可能性があります。
また、借入金が多い企業や債務超過企業では、株式譲渡だけでなく、金融機関との調整や事業再生を組み合わせたスキームを検討することで、会社や事業を残せる可能性が広がるケースもあります。
株式譲渡を成功させるためには、自社の事業価値や経営課題を正しく把握するとともに、買い手企業が重視するポイントやリスクを理解し、適切な準備を進めることが重要です。
本記事では、中小企業の会社売却で最も一般的な手法である「株式譲渡」を中心に、赤字会社でも売却が可能な理由や、買い手企業が重視する事業価値、売却時に注意すべきリスク、そして株式譲渡を成功させるためのポイントについて、企業再生や再生型M&Aの実務も踏まえながら、わかりやすく解説します。
「赤字が続いており、会社の将来に不安を感じている」
「借入金の返済負担が重く、資金繰りが厳しい」
「会社売却(株式譲渡)によって、会社や事業を引き継げる可能性があるのか知りたい」
このようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひジーケーパートナーズの無料個別相談会をご利用ください。
ジーケーパートナーズは、中小企業活性化協議会の外部専門家として、企業再生や再生型M&Aを数多く支援してきました。
債務超過や借入金の返済負担が大きい企業についても、財務・事業デューデリジェンス、金融機関との調整、再生スキームの設計からM&Aの実行まで、一貫してサポートしています。
貴社の財務状況や事業内容を丁寧に把握したうえで、事業再生、会社売却(株式譲渡)、事業譲渡、会社分割など、状況に応じた現実的な選択肢をご提案します。
早い段階で現状を正しく把握し、自社に適した進め方を検討することが、会社や従業員、価値ある事業を守るための第一歩です。
まずはお気軽にご相談ください。
- そもそも赤字会社の株式譲渡は可能なのか?
- 赤字会社が株式譲渡で得られる3つのメリット
- 売り手側のメリット1.会社を存続させながら、従業員の雇用を維持できる可能性がある
- 売り手側のメリット2.金融機関との交渉を通じて経営者保証(連帯保証)の解除を目指せる
- 売り手側のメリット3.廃業に伴うコストを抑えながら経営から退ける可能性がある
- 売り手経営者が知っておきたい赤字会社売却のリスク
- 売り手側のリスク1. 希望どおりの売却価格にならない可能性がある
- 売り手側のリスク2. 買い手との条件調整が難航し、売却が成立しない可能性がある
- 売り手経営者が知っておきたい買い手企業が赤字会社を買収する理由
- 理由1.技術や顧客基盤などの経営資源を獲得できる
- 理由2.新規事業への参入にかかる時間やコストを削減できる
- 売り手経営者が知っておきたい買い手企業が警戒するポイント
- 買い手が警戒するポイント1.簿外債務や偶発債務がないか
- 買い手が警戒するポイント2.株主の権利関係が明確か
- 赤字会社が株式譲渡を進めるためのステップ
- ① 自社の財務状況や事業価値を正確に把握する
- ②自社の状況に適した株式譲渡の進め方やスキームを検討する
- ③事業再生や株式譲渡に精通した専門家へ早い段階で相談する
- まとめ
そもそも赤字会社の株式譲渡は可能なのか?
結論からお伝えすると、赤字会社であっても、会社売却(株式譲渡)は十分に可能です。
買い手企業は、目先の損益計算書(PL)の赤字だけで買収を判断しているわけではありません。
技術やノウハウ、顧客基盤、人材、ブランド、許認可といった事業価値に加え、自社とのシナジーや事業の将来性などを総合的に評価したうえで、買収の可否を判断します。
そのため、現在赤字であっても、将来的な成長が期待できる事業や独自の強みを持つ企業であれば、株式譲渡が成立するケースは少なくありません。
もちろん、借入金の状況や債務超過の有無、簿外債務などは重要な確認事項となります。
しかし、こうした課題があるからといって、直ちに会社売却を諦める必要はありません。
企業の状況によっては、金融機関との調整や事業再生を組み合わせることで、株式譲渡の実現につながるケースもあります。
重要なのは、「赤字だから売れない」と決めつけるのではなく、自社の事業価値や財務状況を正しく整理し、自社に適した進め方を検討することです。
早い段階から準備を進めることで、会社や従業員を守りながら、事業を次世代へ引き継げる可能性が高まります。
赤字会社が株式譲渡で得られる3つのメリット
赤字が続いているからといって、廃業だけが選択肢とは限りません。
株式譲渡を選択肢の一つとして検討することで、経営者だけでなく、会社や従業員、取引先にとってもより良い結果につながる可能性があります。
特に、事業としての価値が残っている段階であれば、会社や事業を次のオーナーへ引き継ぎながら、事業の継続や雇用の維持を目指せるケースも少なくありません。
また、企業の状況によっては、金融機関との調整や事業再生を組み合わせることで、より円滑に進められる場合もあります。
重要なのは、「赤字だから売れない」と決めつけるのではなく、株式譲渡によって期待できるメリットを理解したうえで、自社に適した方法を検討することです。
ここでは、売り手経営者が知っておきたい、赤字会社を株式譲渡する主な3つのメリットについて解説します。
売り手側のメリット1.会社を存続させながら、従業員の雇用を維持できる可能性がある
株式譲渡では、会社の法人格がそのまま存続するため、従業員との雇用契約も原則として引き継がれます。
そのため、会社や事業を存続させながら、従業員の雇用を維持できる可能性があることは、株式譲渡の大きなメリットの一つです。
赤字や資金繰りの悪化によって自社だけで経営を続けることが難しい場合でも、経営基盤の安定した買い手企業の支援を受けることで、事業を引き継ぎながら、従業員の雇用や取引先との関係を維持できるケースも少なくありません。
一方、廃業を選択した場合には、従業員は離職を余儀なくされ、取引先との関係も終了する可能性があります。
株式譲渡によって新たなオーナーへ会社を引き継ぐことで、長年培ってきた事業や雇用を守れる可能性があります。
売り手側のメリット2.金融機関との交渉を通じて経営者保証(連帯保証)の解除を目指せる
赤字会社の株式譲渡は、経営者保証(個人の連帯保証)の解除を目指すための重要な契機となることがあります。
株式譲渡にあたっては、金融機関との協議を通じて、新たな代表者への保証契約の切り替えや借入金の借り換え、返済条件の見直しなどが検討されるケースも少なくありません。
また、状況によっては、売却代金を借入金の返済に充てることで、保証解除に向けた調整が進められることもあります。
ただし、株式譲渡を行ったからといって、経営者保証が自動的に解除されるわけではありません。保証解除には、金融機関による審査と承諾が必要となります。
そのため、株式譲渡では、買い手との条件交渉だけでなく、金融機関との協議も並行して進めることが重要です。
特に、借入金が多い企業や債務超過企業では、金融機関への対応が株式譲渡の実現に大きく影響するケースもあります。
企業再生や再生型M&Aでは、こうした金融機関対応を含めたスキーム設計が重要になります。
事業再生に精通した専門家と連携しながら進めることで、経営者保証の解除を目指しやすい環境を整えられる場合があります。
売り手側のメリット3.廃業に伴うコストを抑えながら経営から退ける可能性がある
株式譲渡を選択することで、会社を廃業・清算する場合に発生するさまざまなコストを抑えながら、経営から退ける可能性があります。
赤字を理由に廃業を選択した場合には、設備の処分費用や店舗・事務所の原状回復費用、在庫処分費、従業員への対応費用など、多額の費用が発生するケースも少なくありません。
状況によっては、数百万円以上の資金負担となることもあります。
一方、株式譲渡では会社そのものを第三者へ引き継ぐため、会社が保有する資産や負債、契約関係も原則としてそのまま承継されます。
そのため、廃業・清算に伴うコスト負担を抑えながら、会社を存続させたまま事業を引き継げるケースがあります。
ただし、金融機関からの借入金や経営者保証の取り扱いについては、別途調整が必要となる場合があります。
また、株式譲渡に伴う専門家費用などが発生することもあるため、自社の財務状況や事業内容を踏まえ、最適な進め方を検討することが重要です。
特に、資金繰りに余力がある段階で検討を始めるほど、株式譲渡だけでなく、事業再生や事業譲渡なども含めた選択肢を検討しやすくなります。
廃業を決断する前に専門家へ相談し、自社に適した解決方法を見極めることが大切です。
以下の記事では、会社を廃業する際に発生する主なコストについて詳しく解説しています。
関連記事:会社を畳む費用はいくら?廃業コストの相場と「持ち出し」を抑える基準とは
売り手経営者が知っておきたい赤字会社売却のリスク
赤字会社の株式譲渡(会社売却)には多くのメリットがありますが、売り手経営者が事前に理解しておきたいリスクもあります。
例えば、「希望どおりの価格で売却できない」「交渉の途中で新たな課題が見つかり、条件変更や売却時期の見直しを求められる」といったケースも少なくありません。
しかし、こうしたリスクの多くは、事前に財務・法務などの課題を整理し、適切な準備を進めることで軽減できる可能性があります。
そのため、株式譲渡を成功させるためには、メリットだけでなく、買い手企業がどのような点を重視し、どのような課題を懸念するのかを理解しておくことも重要です。
ここでは、赤字会社を株式譲渡する際に、売り手経営者が知っておきたい主なリスクについて解説します。
売り手側のリスク1. 希望どおりの売却価格にならない可能性がある
赤字会社の株式譲渡では、希望どおりの価格で売却できないことがあります。
状況によっては、1円や0円での譲渡を検討せざるを得ないケースもあります。
これは、株式譲渡では直近の利益だけでなく、将来の収益性や事業価値、財務状況、借入金の内容などを総合的に評価して企業価値が判断されるためです。
特に、赤字が続いている企業や債務超過企業では、買い手が負担するリスクが大きくなることから、譲渡価格が低くなる傾向があります。
一方で、優れた技術や顧客基盤、ブランド、人材などの経営資源に高い価値が認められれば、赤字会社であっても一定の譲渡価格が付くケースも少なくありません。
そのため、「希望どおりの価格では売却できないかもしれない」という前提で検討を進めることが大切です。
売却価格だけに目を向けるのではなく、借入金問題の解決や経営者保証の解除、従業員の雇用維持、事業の存続なども含めて、会社全体にとって納得できる条件を目指すことが重要です。
赤字会社の株式譲渡では、「いくらで売れるか」だけではなく、「会社や事業をどのような形で次世代へ引き継ぐか」という視点を持つことが、後悔のない会社売却につながります。
以下の記事では、1円譲渡の仕組みやメリット・注意点について詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:債務超過でも会社売却は可能!1円譲渡などの手法や税務リスクを徹底解説
売り手側のリスク2. 買い手との条件調整が難航し、売却が成立しない可能性がある
赤字会社の株式譲渡では、買い手との条件調整がまとまらず、最終的に売却が成立しないリスクがあります。
特に、財務や法務などの経営上の課題を抱える企業では、黒字会社と比べて交渉が長期化しやすい傾向があります。
例えば、デューデリジェンス(買収監査)の結果、想定していなかった簿外債務や偶発債務、法務・税務上の問題などが判明すると、買い手から譲渡価格の見直しや契約条件の変更を求められたり、場合によっては買収自体を見送られたりするケースもあります。
また、交渉が長引くほど資金繰りが悪化し、企業価値がさらに低下することで、売却条件がより厳しくなるおそれもあります。
こうしたリスクを軽減するためには、財務・法務上の状況を事前に把握し、想定されるリスクを適切に開示・説明することが重要です。
また、自社の状況に適した売却スキームや買い手を選定することで、円滑な交渉につながることもあります。
赤字会社の株式譲渡では、交渉が始まってから対応するのではなく、事前に必要な情報を整理し、買い手へ適切に伝えられる体制を整えておくことが、円滑な売却につながる重要なポイントです。
売り手経営者が知っておきたい買い手企業が赤字会社を買収する理由
「赤字会社なのに、本当に買い手が見つかるのだろうか」と不安に感じる経営者の方も多いでしょう。
しかし、買い手企業は決算書の赤字だけを見て買収を判断しているわけではありません。
技術力や顧客基盤、人材、ブランド、許認可といった事業価値に加え、自社とのシナジーや事業の将来性などを総合的に評価したうえで、「買収する価値があるか」を判断しています。
そのため、赤字会社であっても、独自の強みや成長可能性が認められれば、買収対象となるケースは少なくありません。
売り手経営者としては、買い手企業がどのような点を評価するのかを理解し、自社の強みや企業価値を適切に伝えることが、納得できる条件で株式譲渡を実現するための重要なポイントとなります。
ここでは、「買い手企業が赤字会社を買収する主な理由」を解説します。
理由1.技術や顧客基盤などの経営資源を獲得できる
買い手企業が赤字会社を買収する大きな理由の一つが、売り手企業が長年培ってきた技術やノウハウ、顧客基盤、人材、ブランド、許認可などを引き継げることです。
これらを自社で一から構築するには、多くの時間やコストがかかるだけでなく、期待どおりの成果を得られるとは限りません。
そのため、事業基盤が整っている会社を株式譲渡によって引き継ぐことは、効率的な成長戦略として広く活用されています。
つまり、現在の決算が赤字であっても、競争力のある技術や安定した顧客基盤、優秀な人材、許認可などの価値が評価されれば、買い手企業から関心を持たれるケースは少なくありません。
そのため、売り手経営者としては、「赤字だから価値がない」と考えるのではなく、自社が持つ強みや競争優位性を客観的に把握し、買い手へ分かりやすく伝えることが重要です。
理由2.新規事業への参入にかかる時間やコストを削減できる
買い手企業が赤字会社を買収する理由の一つに、新規事業や未進出の市場へ効率的に参入できることが挙げられます。
自社で新規事業を立ち上げる場合は、設備投資や人材採用、販路開拓、業務体制の構築など、多くの時間と費用が必要です。
一方、株式譲渡によって会社を取得すれば、店舗や設備、従業員、取引先との関係、許認可など、既に構築された事業基盤を活用できるケースが多くあります。
もちろん、買収後にはPMI(経営統合・業務統合)を進める必要がありますが、ゼロから事業を立ち上げる場合と比べると、短期間で事業を開始しやすい点は大きなメリットです。
このように、買い手企業は「現在赤字であるか」だけではなく、「その事業を引き継ぐことで将来的な成長が期待できるか」という視点で企業価値を評価しています。
そのため、売り手経営者としては、自社の事業基盤や成長可能性を具体的に示し、買い手に将来の事業展開をイメージしてもらうことが重要です。
売り手経営者が知っておきたい買い手企業が警戒するポイント
赤字会社の株式譲渡では、買い手企業がどのような点を確認し、どのようなリスクを警戒しているのかを理解しておくことも重要です。
買い手企業は、赤字であることだけを理由に買収を見送るわけではありません。
財務・法務・税務・事業面などを総合的に確認し、「安心して事業を引き継げる状態かどうか」を慎重に判断しています。
そのため、売り手経営者が買い手の視点を理解し、想定されるリスクを事前に把握したうえで適切に説明することが、信頼関係の構築や円滑な交渉につながります。
ここでは、買い手企業が赤字会社を買収する際に、特に警戒しているポイントを2つ解説します。
買い手が警戒するポイント1.簿外債務や偶発債務がないか
買い手企業が赤字会社の買収を検討する際、特に警戒するのが、買収後に想定外の負債や法的リスクが判明することです。
例えば、未払い残業代や退職金の支払義務、税務上の問題、係争中の訴訟、契約違反に伴う損害賠償リスクなどが、決算書に十分反映されていないケースがあります。
株式譲渡では、会社が保有する資産だけでなく、負債や契約上の権利義務も原則としてそのまま承継されます。
そのため、買い手企業はデューデリジェンス(買収監査)を通じて、簿外債務や偶発債務の有無を慎重に確認し、その内容を踏まえて買収の可否や譲渡条件を判断します。
売り手経営者としては、こうしたリスクを事前に整理し、適切に開示することが大切です。
交渉の途中やデューデリジェンスで重大な問題が判明すると、譲渡価格の見直しや契約条件の変更、場合によっては交渉が中止となる可能性もあります。
そのため、財務・労務・税務・法務上の課題をあらかじめ確認し、必要な情報を正確に伝えられる状態を整えておくことが、円滑な交渉につながります。
買い手が警戒するポイント2.株主の権利関係が明確か
株式譲渡を進めるためには、売却対象となる株式の権利関係が明確になっていることが欠かせません。
しかし、中小企業では、現在の正式な株主が不明確になっているケースも少なくありません。
例えば、相続によって株式が複数の相続人に分散していたり、名義株や所在不明株主の問題が残っていたりすると、株式譲渡に必要な手続きを予定どおり進められず、取引が停滞する可能性があります。
また、譲渡制限株式の場合は、定款や会社法に基づき、株主総会または取締役会などの承認機関による適切な承認手続きが必要です。
こうした手続きに不備があると、買い手から取引の安全性を懸念され、条件変更や交渉の中断につながることもあります。
そのため、買い手企業はデューデリジェンスにおいて、株主名簿や株式譲渡に関する資料、株主総会・取締役会議事録、相続関係書類などを確認し、株式の権利関係や譲渡手続きに問題がないかを慎重に調査します。
売り手経営者としては、売却活動を始める前に株主構成や株式の保有状況を確認し、名義株や相続未了などの問題がある場合は、早めに対応しておくことが大切です。
株式の権利関係を明確にしておくことが、買い手の安心感につながり、円滑な株式譲渡を後押しします。
赤字会社が株式譲渡を進めるためのステップ
「自社も株式譲渡によって会社や事業を次世代へ引き継ぎたい」と考えた場合は、まず現状を正しく把握し、自社に合った進め方を見極めることが大切です。
赤字会社の株式譲渡では、単に買い手を探すだけでは十分ではありません。
自社の事業価値や財務状況を把握するとともに、買い手が安心して引き継げる体制を整え、自社に適した譲渡スキームを選択することが成功への近道となります。
特に、次の3つのステップを意識することで、株式譲渡をスムーズに進めやすくなります。
- 自社の財務状況や事業価値を正確に把握する
- 自社の状況に適した株式譲渡の進め方やスキームを選択する
- 事業再生や株式譲渡に精通した専門家へ早い段階で相談する
それぞれのポイントについて解説します。
① 自社の財務状況や事業価値を正確に把握する
まずは、借入金や資金繰り、債務の状況など、自社の財務内容を正確に把握するとともに、決算書には表れない事業価値や強みを明確にすることが重要です。
また、財務資料や契約関係を確認し、簿外債務や偶発債務などの潜在的なリスクについても、買い手へ正確に開示・説明できる状態を整えておく必要があります。
交渉の途中で想定外の問題が判明すると、譲渡価格や契約条件の見直しにつながる可能性があるため、事前の確認が欠かせません。
一方で、株式譲渡では、独自の技術やノウハウ、顧客基盤、ブランド、人材など、決算書だけでは判断できない経営資源も重要な評価対象となります。
こうした自社ならではの強みを明確に伝えることで、買い手に事業の魅力を理解してもらいやすくなり、適正な評価につながることが期待できます。
ジーケーパートナーズでは、中小企業活性化協議会の外部専門家として、財務・事業デューデリジェンスによる現状分析から、企業価値の把握、事業再生を見据えた売却戦略の立案まで一貫して支援しています。
また、分析を進める中で、「事業再生を目指すべきか、それとも株式譲渡による会社売却を選択すべきか」と判断に迷われる経営者の方も少なくありません。
この判断では、財務状況だけでなく、事業の収益性や将来性、借入金の返済負担、資金繰りなどを総合的に見極めることが欠かせません。
早い段階で自社の状況を把握することで、より適した方針を選択しやすくなり、取り得る選択肢の幅も広がります。
以下の記事では、会社を立て直せるケースと難しいケースの違いや、事業再生を進めるための具体的なポイントについて詳しく解説しています。
関連記事:会社の立て直し方!再生できる会社・難しい会社の分かれ目を解説
②自社の状況に適した株式譲渡の進め方やスキームを検討する
赤字会社の売却では、株式譲渡だけが最適な方法とは限りません。
会社の財務状況や借入金の内容、経営者保証の有無、事業の収益性などによっては、事業譲渡や会社分割、私的整理などを組み合わせた再生スキームの方が、売り手・買い手双方にとって適した方法となるケースもあります。
また、選択するスキームによって、税務上の取扱いや法務上の手続き、金融機関との調整方法は大きく異なります。
そのため、それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、税務・法務・財務を総合的に考慮しながら、自社に最も適した方法を選ぶことが大切です。
特に、借入金が多い企業や債務超過企業では、株式譲渡だけにこだわるのではなく、事業再生も視野に入れながら複数のスキームを比較することで、事業や雇用を維持しつつ課題を解決できる可能性があります。
特に、借入金が多い企業や債務超過企業では、株式譲渡だけにこだわるのではなく、事業再生も含めた複数の選択肢を比較・検討することで、事業や雇用を維持しながら課題を解決できる可能性があります。
自社の状況に適したスキームを選択することが、会社の価値を最大限に活かし、経営者・従業員・取引先にとってより良い結果につながります。
③事業再生や株式譲渡に精通した専門家へ早い段階で相談する
赤字会社の株式譲渡では、買い手探しだけでなく、財務・法務・税務上の課題を把握し、金融機関との調整も見据えながら進める必要があります。
そのため、事業再生や株式譲渡の実務に精通した専門家へ早い段階で相談することが重要です。
特に、赤字企業や債務超過企業では、再生計画の策定や金融機関との協議、経営者保証への対応などが必要となるケースも少なくありません。
こうした課題に早期から取り組むことで、買い手が安心して検討できる環境を整えやすくなり、円滑な交渉やより良い条件での譲渡につながることが期待できます。
ジーケーパートナーズでは、中小企業活性化協議会の外部専門家として、財務・事業デューデリジェンスから再生計画の策定、金融機関との調整、再生型M&Aまで一貫して支援しています。
株式譲渡だけでなく、事業譲渡や会社分割、私的整理なども含め、貴社の状況に応じた解決策をご提案します。
「事業再生を目指すべきか」「株式譲渡による会社売却を選択すべきか」と判断に迷われている段階でも、専門家へ相談することで、自社の状況に合った方針を判断しやすくなります。
複数の相談先を比較したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:M&A相談はどこがおすすめ?窓口の比較と無料相談の活用法
まとめ
赤字会社であっても、株式譲渡による会社売却は十分に可能です。
赤字や債務超過という理由だけで廃業や倒産を選ぶのではなく、株式譲渡や事業再生なども視野に入れることで、会社や事業を次の世代へ引き継げる可能性があります。
株式譲渡では、売り手・買い手双方にメリットがある一方で、企業価値の評価や税務・法務上の論点、金融機関への対応など、専門的な知識や実務経験が求められます。
また、自社の状況によっては、株式譲渡だけでなく、事業譲渡や会社分割、私的整理などを組み合わせたスキームが適しているケースもあります。
そのため、自社の財務状況や事業の強みを把握し、状況に応じた手法を選択することが、納得できる会社売却につながります。
ジーケーパートナーズでは、中小企業活性化協議会の外部専門家として、企業再生や再生型M&Aを数多く支援してきました。
財務・事業デューデリジェンスから再生計画の策定、金融機関との調整、株式譲渡をはじめとするM&Aの実行まで、一貫してサポートしています。
「赤字が続いているが、会社や事業を残したい」
「借入金の返済負担が重く、今後の方向性に悩んでいる」
「株式譲渡や再生型M&Aが自社でも可能か知りたい」
このようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひジーケーパートナーズの無料個別相談会をご利用ください。
早めに専門家へ相談することで、自社に合った選択肢を見極めやすくなり、会社や事業、従業員を守るための道筋が見えてきます。



