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債務超過でも会社売却は可能!1円譲渡などの手法や税務リスクを徹底解説

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債務超過でも会社売却は可能!1円譲渡などの手法や税務リスクを徹底解説

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「債務超過の状態では、会社を売却することはできない」

そう思い込み、廃業や自己破産を検討していませんか?

実は、債務超過の企業であっても、適切な再生スキームを活用すれば会社売却(M&A)は十分に可能です。

近年では、

  • 1円や0円で株式を譲渡する「1円譲渡」
  • 事業譲渡や会社分割を組み合わせた再生型M&A
  • 私的整理ガイドラインを活用した債務整理とスポンサー支援

といった手法により、事業を存続させながら経営者の個人保証や過大債務の整理を実現するケースが増えています。

一方で、債務超過企業のM&Aは通常の売却とは大きく異なり、

  • 債権者(金融機関)との調整
  • 税務上のリスク(みなし贈与・債務免除益など)
  • 特定の資産処分が後から取り消されるリスク

など、専門的な論点が多く存在します。

例えば、実態とかけ離れた低額で株式譲渡を行った場合には、税務上「みなし贈与」と判断され課税される可能性があります。

また、債権者の同意を得ずに資産移転を行うと、後から取引自体が否認されるリスクも否定できません。

そのため、債務超過企業の売却は、単なるM&Aではなく、「事業再生」と「M&A」を組み合わせた高度な意思決定が求められます。

本記事では、

  • 債務超過でも会社売却が可能となる具体的な条件
  • 1円譲渡・株式譲渡・事業譲渡の違いと適用場面
  • 税務リスクや法的リスクの回避ポイント
  • 実務で用いられる再生スキームの全体像

について、企業再生・再生型M&Aの実務に基づいて分かりやすく解説します。

ジーケーパートナーズでは、中小企業金融・事業再生に精通した専門家による「無料個別相談」を実施しています。

債務超過や過大債務に悩む経営者の方に対し、

  • 金融機関との交渉を含めた負債整理
  • 私的整理ガイドラインを活用した事業再生
  • 1円譲渡・会社分割などを組み合わせた再生型M&A

など、貴社の状況に応じた最適な出口戦略を具体的にご提案いたします。

「廃業しかないのではないか」と感じている段階でも問題ありません。

早期にご相談いただくことで、選択肢は大きく広がります。

まずはお気軽にご相談ください。

ジーケーパートナーズの無料相談会申し込みはこちらから。事業継続から整理・撤退まで、一人で抱えこまずにご相談ください。

 

小早川 直也
監修者

小早川 直也

取締役社長 公認会計士・税理士

経歴
慶応義塾大学 商学部卒

2007年当社入社。大手監査法人にて、国内上場企業監査業務、デューデリジェンス業務、株式公開業務を担当。現在まで20以上の都府県における中小企業再生支援協議会で活動実績あり。

債務超過企業が売却できる5つの条件

「債務超過だから会社売却は無理だ」と諦めていませんか?

確かに、純資産がマイナスの企業は一般的なM&A市場では敬遠されがちです。

しかし実務では、債務超過であっても売却(再生型M&A)が成立するケースは数多く存在します

実際には、帳簿上の純資産だけで判断されるのではなく、「事業としての価値」や「再生の可能性」が重視されます。

以下のいずれかの条件を満たしていれば、売却できる可能性は十分にあります。

  • 目に見えない価値(知的財産やブランド)がある
  • 買い手とのシナジー効果を期待できる
  • 事業の将来性(営業キャッシュフロー)がある
  • 債務整理(債権放棄等)の可能性がある
  • 1円譲渡・0円譲渡による「1円買収」の意義がある

以下で詳しい内容を解説します。

1.目に見えない価値がある

財務諸表には表れない顧客基盤や取引関係、技術・ノウハウといった“目に見えない価値”を有している場合、債務超過であっても買い手が見つかる可能性は十分にあります。

会社の価値は、貸借対照表に記載された資産や負債だけで決まるものではありません。

実務における企業評価(時価評価・事業価値評価)では、将来の収益力や競争優位性を支える目に見えない価値が重視されます。

具体的には、以下のような要素が該当します。

  • 長年培ってきた知名度や信頼力などのブランド力
  • 特許・独自技術・業務ノウハウといった技術資産
  • 継続取引が見込める優良顧客や販売ネットワーク
  • 経験豊富な従業員や専門性の高い人材(人的資本)

これらの“目に見えない価値”は、買い手企業にとって「時間を買う」「リスクを下げる」投資対象であり、ゼロから構築するよりもM&Aによって取得する方が合理的と判断されるケースが多くあります。

そのため、たとえ債務超過であっても、事業としての価値が認められれば、スポンサー企業による買収(再生型M&A)が成立する可能性は十分にあります。

2.買い手とのシナジー効果を期待できる

買い手企業との組み合わせによって相乗効果(シナジー)が見込まれる場合、債務超過というマイナス要素を上回る評価がなされ、M&Aが成立する可能性は大きく高まります。

実務において買い手は、単なる現状の収益性ではなく、「統合後にどれだけ企業価値を高められるか」という視点で投資判断を行います。

例えば、以下のようなシナジーが想定される場合です。

  • 買い手の販売網を活用し、自社製品・サービスの売上拡大が見込める
  • 自社の技術やノウハウを取り込むことで、製品開発力や競争力を強化できる
  • 同業・隣接業種の統合により、エリアや市場シェアを拡大できる
  • 仕入れ・物流・管理部門の統合により、コスト削減や効率化(スケールメリット)が期待できる

このように、単体では債務超過であっても、「買い手にとって価値が生まれるかどうか」が最も重要な判断基準となります。

そのため、債務超過企業の売却においては、単に買い手を探すのではなく、「どの企業と組み合わせれば価値が最大化するか」を設計することが極めて重要です。

これは、一般的なM&A仲介とは異なり、事業再生と戦略的マッチングの両面からの検討が求められる領域といえます。

3.事業の将来性がある

現在は過大な負債によって債務超過に陥っていても、中核となる事業に将来性があり、キャッシュフローを生み出せる状態であれば、買い手は十分に投資価値を見出します。

実務においては、単年度の利益ではなく、「継続的にキャッシュを生み出せるか(営業キャッシュフロー)」が重要な判断基準となります。

例えば、以下のようなケースです。

  • 主力事業が営業黒字であり、本業で資金を回せている
  • 一時的な赤字であっても、黒字化に向けた具体的な改善余地がある
  • 市場自体が成長しており、中長期的な需要拡大が見込める
  • 独自の強み(技術・サービス・顧客基盤)により競争優位性を有している

特に、

  • 過剰な設備投資
  • 不採算事業への投資
  • 過去の経営判断による損失

などが原因で財務が悪化している場合、「事業は生きているが、財務だけが毀損している状態」と評価され、再生型M&Aの対象となるケースは少なくありません。

このような場合、重要となるのは、単なる説明ではなく、実現可能性の高い経営改善計画(再生計画)として整理できるかどうかです。

  • どの事業を残し、どこを縮小・撤退するのか
  • どの程度のキャッシュフローが見込めるのか
  • どのタイミングで収益改善が実現するのか

これらを具体的に示すことで、買い手は現在の債務超過という状態ではなく、「将来の収益力」に基づいて企業価値を評価するようになります。

そのため、債務超過企業の売却は単なるM&Aではなく、事業再生計画の策定と一体で進めることが不可欠です。

なお、債務超過からの脱却には、M&Aだけでなく、私的整理や事業再編などを組み合わせた多角的なアプローチが重要となります。

以下の記事では、M&Aを活用した具体的な立て直しスキームや、早期着手によって事業を守るメリットを詳しく紹介しています。

関連記事|事業再生の手法を徹底解説!M&Aの活用で早期の立て直しを実現する

4.債務整理の可能性がある

借入金の整理や個人保証の見直しが可能であれば、債務超過企業の売却ハードルは大きく下がります。

実務において、債務超過企業のM&Aで最も重要な論点は、「残存債務をどのように整理するか」です。

いくら事業に価値があっても、過大な負債がそのまま残る状態では、買い手は参入しにくくなります。

そのため、売却と並行して債務整理を組み込むことが前提条件となるケースが多くあります。

具体的には、以下のような手法が検討されます。

  • 経営者が会社に貸し付けている役員借入金を債務免除し、純資産を改善する
  • 金融機関などの債権者と協議し、私的整理ガイドライン等に基づく・債権放棄やリスケジュールを行う
  • 事業譲渡や会社分割により収益事業を切り出し、譲渡対価を返済原資に充当する

これらの対応により、スポンサー(買い手)が参入しやすい財務状態を整えることが可能となります。

一方で、債務整理は債権者の利害に直接影響するため、

  • 手続きの公平性・透明性
  • 合理的な再生計画の策定
  • 債権者間のバランス調整

といった観点が極めて重要となります。

不適切な進め方をすると、金融機関の同意が得られない、あるいは後に取引が否認されるリスクもあるため、慎重な対応が求められます。

そのため、債務超過企業の売却は、単なるM&Aではなく、金融機関対応を含めた事業再生プロセスとして一体的に進めることが不可欠です。

5.1円譲渡の意義がある

「株価0円」や「1円」といった低額での株式譲渡でも、事業継続や再生の観点から合理性があれば売却は成立します。

いわゆる「1円譲渡」は、単なる安値売却ではなく、再生型M&Aの一手法です。

買い手にとっては、

  • 人材・組織・ブランド・顧客基盤を低コストで承継できる
  • 許認可や取引関係を引き継ぎ、迅速に事業展開できる

といったメリットがあります。

売り手にとっても、

  • 廃業・破産を回避し、事業と雇用を維持できる
  • 個人保証の整理に向けた交渉が可能になる

など、大きな意義があります。

ただし、1円譲渡は無条件に認められるものではなく、経済合理性や債権者保護、税務上の適正性が厳しく問われます。

不適切な低額譲渡は、みなし贈与課税や詐害行為として否認されるリスクもあります。

そのため、1円譲渡は単なる価格設定ではなく、再生計画・債権者調整・企業価値評価を一体で設計することが不可欠です。

まずは、専門的な視点で自社の事業価値と再生可能性を正しく把握することが重要です。

 

ジーケーパートナーズでは、企業の真の価値を見極め、負債整理から事業再生・再生型M&Aまで一貫して支援する「無料個別相談」を実施しています。

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「まだ大丈夫」と思っている段階でも、早期に動くことで選択肢は大きく広がります。

一方で、対応が遅れるほど、取り得る手段は限られていきます。

守るべき事業や従業員の雇用がある経営者様こそ、ぜひ一度ご相談ください。
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債務超過の売却価格はどう決まるのか

債務超過企業の売却において、多くの経営者が疑問に感じるのが、「マイナスの会社に本当に値段がつくのか?」という点です。

結論から言えば、債務超過であっても、売却価格が0円以上になるケースは十分に存在します。

実務における企業価値評価では、単純な帳簿上の純資産ではなく、「実態ベースの純資産」と「将来の収益力」を基に総合的に判断されます

一般的には、以下の考え方をベースに検討されます。

企業価値=実態純資産(時価評価)+事業価値(営業権・のれん)

このように、帳簿上は債務超過であっても、

  • 実態純資産が想定より毀損していない
  • 将来の収益力が見込める

といった場合には、1円以上の売却価格がつくことも珍しくありません。

一方で、

  • 継続的な赤字
  • キャッシュフローの毀損
  • 再生可能性が低い事業構造

と判断される場合には、0円譲渡やスキーム型の再生(事業譲渡・会社分割等)が選択されることもあります。

なお、企業価値の評価は、業種・市場環境・買い手とのシナジーによって大きく変動するため、一律の算定式で機械的に決まるものではありません。

そのため、債務超過企業の売却においては、単に価格を算出するのではなく、「どのスキームで、どの買い手に売却するか」まで含めて設計することが重要です。

まずは、専門家による企業価値評価を行い、自社がどの程度の価値を持ち、どのような選択肢があるのかを把握することから始めることが重要です。

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債務超過の売却前に確認すべき「役員借入金」の処理と税務リスク

債務超過企業の売却において見落とされがちなのが、役員借入金の処理と税務リスクです。

特に注意すべきは、債務免除によって発生する債務免除益への課税です。

経営者が役員借入金を単純に放棄すると、その分が利益とみなされ、資金がない中で税負担だけが発生するリスクがあります。

この対策としては、

  • 繰越欠損金との相殺による課税軽減
  • DES(デット・エクイティ・スワップ)による資本化

などを組み合わせて検討します。

ただし、これらは一律に有効ではなく、適用要件・時価評価・税務当局の判断によって結果が左右されるため、税務リスクは「ゼロにする」のではなく、適切にコントロールする視点が重要です。

また実務上は、

  • 繰越欠損金の控除可能額の確認
  • DESによる資本金増加の税務影響
  • 登記・株主構成変更への対応
  • 取引の妥当性(第三者間価格)の検証

といった点にも注意が必要です。

これらの整理を行わずに売却を進めると、買い手の不安やDDでの問題発覚により、交渉停滞や破談につながる可能性があります。

そのため、債務超過企業の売却では、単なるM&Aではなく、税務・財務を整理した上でスキーム全体を設計することが不可欠です。

役員借入金の処理は、売却の成否を左右する重要な論点であり、税務上の出口戦略まで見据えた対応が前提となります。

 

債務超過企業の売却に使える4つの手法

債務超過企業の売却を成功させるためには、債務の状況や「何を残し、何を切り離すのか」という目的に応じて、最適なスキームを選択することが重要です。

単に会社を売却するのではなく、事業再生の視点からM&A手法を設計することが、成否を大きく左右します。

実務では、以下の4つの手法が状況に応じて使い分けられます。

  • 株式譲渡|手続きを簡便に済ませ、会社をまるごと引き継ぐ
  • 事業譲渡|特定の優良事業のみを切り出して売却する
  • 会社分割|包括承継によって複雑な権利関係をまとめて移管する
  • 第二会社方式|過大な負債を切り離し、事業を確実に再生させる

以下を参考に、自社に最適な売却手法を検討してみてください。

1.株式譲渡|手続きを簡便に済ませ、会社をまるごと引き継ぐ

株式譲渡は、会社の所有権である株式を譲渡する最も一般的なM&A手法であり、資産・負債・契約関係を包括的に引き継ぐ点が特徴です。

債務超過企業では株式価値が毀損しているため、株価が0円や1円となるケースも多く見られます。

メリットとしては、

  • 雇用契約や取引関係をそのまま引き継げる
  • 許認可や事業体制を維持しやすい
  • 手続きが比較的簡便でスピーディー

といった点が挙げられます。

一方で、買い手は簿外債務や偶発債務を含めた負債リスクを引き継ぐため、収益力で返済可能、または債務整理によりリスクが低減されている場合に成立しやすくなります。

税務上の注意点としては、非上場株式を著しく低額で譲渡すると、みなし贈与課税のリスクがあります。

特に親族間や関係会社間では注意が必要です。

実務上のポイントとしては

  • 株式の時価評価を適切に行う
  • 将来収益力を踏まえた合理的な価格設定
  • 第三者間取引としての妥当性の確保

が不可欠です。

債務超過企業の株式譲渡は、単なる低額売却ではなく、税務・財務の整合性を踏まえて設計することが重要です。

以下の記事では、債務超過企業の株式譲渡が実質0円・1円になる理由を解説しています。

関連記事|債務超過企業の株式譲渡が実質0円や1円になる理由は?成功のポイントもご紹介

2.事業譲渡|特定の優良事業のみを切り出して売却する

事業譲渡は、会社全体ではなく、特定の事業・資産・ノウハウを選別して売却する手法です。

会社を残したまま、必要な事業だけを第三者へ移転できる点が特徴です。

債務超過企業におけるメリットとしては、買い手は負債を引き継がずに必要な事業のみ取得できるため、債務超過企業でも成立しやすくなります。

売り手にとっても、

  • 譲渡代金を借入金の返済に充当できる
  • 不採算事業や過剰債務を切り離せる

など、再生に有効な手法です。

一方で、事業譲渡は個別承継が原則であり、契約・従業員・許認可は個別の同意や手続きが必要となります。

また、税務・会計上のポイントとしては、

  • 譲渡資産には原則として消費税が課税
  • 売り手側は資産ごとに譲渡損益を計上
  • 買い手側は差額をのれんとして計上・償却

事業譲渡は単なる切り売りではなく、税務・法務・労務を含めた総合的な設計が不可欠です。

どの事業を移転するか、債権者対応や税負担を含めて整理することで、スムーズな売却と再生につながります。

3.会社分割|包括承継によって複雑な権利関係をまとめて移管する

会社分割は、特定の事業に関する資産・負債・契約・従業員を、新会社や既存会社へ包括的に承継させる手法です。

事業譲渡と異なり、契約や従業員を個別に移転する手続きが不要(包括承継)である点が特徴です。

債務超過企業での活用は、

  • 従業員や取引先が多い
  • 複雑な契約関係を一括で引き継ぎたい

といった場合に有効で、再生局面でよく用いられる手法です。

一方で、債務超過企業では債権者保護が厳しく求められます。

  • 債権者保護手続き(公告・催告)
  • 経済合理性のある対価設定
  • 金融機関の事前同意

これらを欠くと、詐害的会社分割として否認されるリスクがあります。

実務上のポイントは、

  • 債権者保護手続き(公告・催告)
  • 適正な事業・資産評価
  • 債権者間の公平性確保
  • 私的整理やスポンサー支援との組み合わせ

など、スキーム全体の整合性が不可欠です。

会社分割は有効な再生手法である一方、法務リスクが高く、債権者調整と一体で進めることが成功の鍵となります。

4.第二会社方式|過大な負債を切り離し、事業を確実に再生させる

第二会社方式は、収益性のある事業を新会社へ承継し、旧会社の負債を清算する再生スキームです。

深刻な債務超過で通常のM&Aが難しい場合に活用されます。

特に、

  • 事業は利益を生んでいるが負債が重い
  • 雇用や取引先を維持したい

といったケースで有効です。

基本的な流れは、

  • 優良事業を新会社へ移転
  • スポンサーから出資を受ける
  • 旧会社は私的整理や清算で負債整理

であり、事業と負債を切り分ける点が特徴です。

メリットとしては、

  • 負債を切り離して事業継続しやすい
  • スポンサーが参入しやすい
  • 雇用や顧客基盤の維持が可能

一方で、実行には下記の通り、慎重な設計が必要です。

  • 債権者(金融機関)の同意
  • 適正な移転価格と公平性
  • 詐害行為リスクへの対応
  • 個人保証の整理

特に、保証は自動的に解除されないため、別途交渉が必要です。

第二会社方式は有効な再生手法ですが、金融・税務・法務を一体で設計する高度なスキームであり、専門家の関与が不可欠です。

倒産や自己破産を回避し、会社と個人の資産をどのように守るべきか、実務的な回避策と解決への具体的な道筋を詳しく解説しています。

関連記事|会社の借金で社長は自己破産するしかない?破産・倒産の回避策を解説

 

債務超過企業の売却を成功させる3ステップ

債務超過企業の売却は、単に買い手を探すだけでは成功しません。

財務・利害関係者・スキーム設計を一体で進めることが重要です。

実務では、以下の3つのステップに沿って進めることで、成功確率を大きく高めることができます。

  1. 現状把握と実態バランスシートの作成
  2. 利害関係者との調整と合意形成
  3. 最適な売却手法の選択と交渉・実行

以下を参考に、売却成功に向けた具体的なプロセスを確認してください。

1.現状把握と実態バランスシートの作成

まずは、実態バランスシート(時価ベース)を作成し、会社の真の財務状況を把握することが出発点です。

債務超過企業では帳簿と実態に乖離があるため、決算書だけでは正しい判断はできません。

そのため、

  • 資産の時価評価
  • 不良債権や在庫の見直し
  • 簿外債務・偶発債務の洗い出し
  • 役員借入金の処理検討

などを行い、実態を可視化します。

あわせて、技術力・顧客基盤・ブランド・人材といった無形の強みを整理することも重要です。

これらは、債務超過でも売却が成立する根拠になります。

このステップが不十分だと、

  • 企業価値の誤認
  • 交渉の不利
  • DDでの問題発覚

といったリスクにつながります。

一方、正確に把握できれば、最適な売却スキームや必要な債務整理が明確になります。

債務超過企業の売却は、正しい現状把握から始まるプロセスです。

自社の価値を客観的に知ることが、再生への第一歩となります。

また、以下の記事では債務超過時のバランスシートの例を紹介しています。

関連記事|債務超過時のバランスシートの例をご紹介!確認方法や解消する方法とは

2.利害関係者との調整と合意形成

債務超過企業の売却において最も重要なのは、金融機関を中心とした債権者との調整と合意形成です。

どれだけ優れたスキームでも、主要債権者の同意がなければ実行はできません。

売却スキームは債権者の回収額に直結するため、

  • 無断での資産移転
  • 優良事業のみの切り出し
  • 特定関係者の優遇

といった行為は、詐害行為と評価されるリスクがあるためです。

その結果、取引の差止めや契約の無効、金融機関との関係悪化といった問題に発展する可能性があります。

合意形成のポイントとして、債権者の理解を得るには、単なる説明ではなく、合理的で実現可能な再生ストーリーの提示が不可欠です。

そのためには、

  • 清算価値と継続価値の比較
  • 回収率が向上する根拠
  • スポンサー支援や再生後の見通し

を示し、「このスキームの方が合理的」と納得してもらう必要があります。

実務では、

  • メインバンクへの事前相談
  • 関係金融機関への段階的説明
  • 私的整理の活用検討

などを通じて合意形成を進めます。

この際、情報開示のタイミングや一貫性が重要になります。

債務超過企業の売却は、単なるM&Aではなく、債権者との信頼関係を前提とした再生プロセスです。

透明性と論理性をもって進めることが、トラブル回避とスムーズな売却の鍵となります。

3.最適な売却手法の選択と交渉・実行

最終段階では、整理してきた財務状況や利害関係者との合意を踏まえ、税務・法務リスクを精査した上で最適なスキームを選び、交渉と実行に進みます。

債務超過案件では、売却価格以上に「どの条件で引き継ぐか」が重要です。

主な論点は、

  • 従業員の雇用維持
  • 取引先との契約継続
  • 債務の引継ぎ範囲
  • 個人保証の解除・整理
  • 実行前後の資金繰り対応

などで、価格・条件・スキームを一体で設計する必要があります。

実務では、

  • 買い手候補の選定
  • 基本合意(LOI)の締結
  • デューデリジェンスの実施
  • 最終条件の調整
  • クロージング

という流れで進みます。

この過程では、DDの結果によって条件が大きく変わることも少なくありません。

成功のためには、

  • 自社が再生可能かを客観的に見極める
  • 買い手にとってのリスクとリターンを整理する
  • 交渉を主導できる資料とストーリーを準備する

ことが重要です。

債務超過企業の売却は、単なる価格交渉ではなく、再生条件の設計と合意形成そのものです。

専門家の支援を受けながら全体条件のバランスを整えることで、円滑な経営権移行につながります。

以下の記事では、再建できる会社とそうでない会社の決定的な違いについて掘り下げていますので、あわせて参考にしてください。

関連記事|会社の立て直し方!再生できる会社・難しい会社の分かれ目を解説

 

債務超過での会社売却は早期の決断がポイント

債務超過という厳しい状況にあっても、適切な対応を早期に行えば、会社売却や事業継続の可能性は十分に残されています。

一方で、対応が遅れるほど、

  • 資金繰りの悪化
  • 金融機関との関係悪化
  • 選択できる再生手法の減少

といった形で、打てる手段は急速に限られていきます。

重要なのは、「もう無理だ」と感じてからではなく、“まだ打ち手がある段階”で動き出すことです。

債務超過企業の売却は、

  • 税務(債務免除益・DES等)
  • 法務(詐害行為・スキーム設計)
  • 金融機関対応(債権者調整)

が複雑に絡み合う、高度な意思決定が求められる領域です。

そのため、経験のある専門家とともに進めることが、結果を大きく左右します。

まずは、自社の現状を正しく把握し、

  • 売却できる可能性があるのか
  • どのスキームが現実的なのか
  • 個人保証を含めた出口戦略をどう描くか

を整理することが第一歩です。

 

ジーケーパートナーズでは、中小企業の事業再生・再生型M&Aに精通した専門家による「無料個別相談」を実施しています。

  • 債務整理から再生スキームの設計
  • 金融機関との交渉支援
  • 1円譲渡・会社分割・第二会社方式の検討

など、貴社の状況に応じた現実的な選択肢を具体的にご提案いたします。

「廃業しかない」と考える前に、まずは一度ご相談ください。

守るべき事業や従業員の未来のために、今の一歩が、数年後の結果を大きく変えます。

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About 小早川 直也

経歴 慶応義塾大学 商学部卒 2007年当社入社。大手監査法人にて、国内上場企業監査業務、デューデリジェンス業務、株式公開業務を担当。現在まで20以上の都府県における中小企業再生支援協議会で活動実績あり。

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