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「2025年07月」の記事一覧

2025年7月の投稿

【図解】債務超過とは?バランスシートで見る原因と解消法をわかりやすく解説

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会社の経営状況を正しく把握するうえで、「債務超過(さいむちょうか)」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

債務超過とは、会社の財務状態が悪化し、借金(負債)の方が資産よりも多くなっている状態を指します。これは、企業の経営にとって非常に深刻な問題であり、放置していると最悪の場合、倒産につながることもあります。

この記事では、「債務超過とは何か?」という基本から、バランスシート(貸借対照表)を使った確認方法、債務超過に陥る原因、そしてその解消方法までを、図を使いながらわかりやすく解説します。

自社の財務状況を正しく理解し、安定した経営を目指すために、ぜひ最後までご覧ください。

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債務超過とは?

債務超過とは、会社が持っている財産(現金や預金、不動産、売掛金など)よりも、借金や支払いの義務(借入金や買掛金など)の方が多い状態のことです。

簡単に言うと、「会社のすべての財産を売っても、借金を全部返せない状態」です。

この状態になると、資産から負債を引いた「純資産」(自己資本とも呼ばれます)がマイナスになります。つまり、会社の経済的な基盤が危ういことを意味します。

健全な状態 資産 ≧ 負債 → 純資産がプラス
債務超過の状態 資産 < 負債 → 純資産がマイナス

 

債務超過と「赤字」の違いとは?

「債務超過」と混同されやすい言葉に「赤字」がありますが、これらは意味が異なります。

それぞれの特徴を見てみましょう。

赤字とは

「赤字」は、会社の一定期間の経営成績を示すもので、損益計算書(P/L)に表れます。

これは、売上などの収益よりも、仕入や人件費などの費用の方が多くなってしまい、利益が出ていない状態(当期純損失)を指します。

赤字になると、その期間の経営がうまくいかなかったことを示しますが、すぐに会社が倒産するわけではありません。

債務超過とは

「債務超過」は、会社のある時点での財政状態を表すもので、貸借対照表(B/S)に示されます。

これは、会社が持っている財産(資産)よりも、借金などの支払義務(負債)の方が多い状態のことです。つまり、会社の純資産がマイナスになっている状態を意味します。

赤字と債務超過の関係性

赤字が何年も続くと、会社の利益の蓄積である利益剰余金が減り、純資産も減少していきます。

その結果、最終的に純資産がマイナスになって、債務超過に陥る可能性があります。

つまり、赤字が続くことは債務超過の原因となり得ますが、赤字=債務超過ではありません。

一時的に赤字になっても、これまでに積み上げた純資産(いわゆる内部留保)が十分あれば、債務超過にはなりません。

 

バランスシート(貸借対照表)の図解で債務超過を理解する

債務超過かどうかを判断するには、会社の「バランスシート(B/S:貸借対照表)」を確認する必要があります。

ここでは、バランスシートの基本を図解付きで解説しますので、参考にしてください。

バランスシートの基本構造

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バランスシートは、ある特定の時点(多くの場合は決算日)における会社の財政状況を示す書類です。

会社が「どんな財産を持っていて(資産)」「どこからお金を調達しているか(負債と純資産)」を表しています。

項目 内容
左側(借方):資産の部 会社がどのように資金を「運用」しているかを示す 現金、預金、売掛金、商品、建物、機械など
右側(貸方):負債の部と純資産の部 会社がどのように資金を「調達」したかを示す 買掛金、支払手形、短期借入金、長期借入金、社債など
純資産の部 返済義務のない自己資本(株主からの出資金や利益の蓄積) 資本金、資本剰余金、利益剰余金など

バランスシートは左右に分かれており、次のような構成になっています:

・左側:資産(会社が持っているもの)

・右側:負債と純資産(資金の調達源)

この2つの合計は、必ず次のように一致します:資産合計 = 負債合計 + 純資産合計

これは、会社の財産(資産)は、すべて借金(負債)や出資(純資産)によって成り立っていることを意味しています。

 債務超過のバランスシート

まずは、債務超過の状態のバランスシートを見てみましょう。

資産 金額 負債・純資産 金額
流動資産 400万円 負債 1,300万円
現金・預金 200万円 買掛金 600万円
売掛金 100万円 社債 400万円
商品 100万円 借入金 300万円
固定資産 800万円 純資産 -100万円
不動産 600万円 資本金 100万円
その他固定資産 200万円 利益剰余金 -200万円
合計 1,200万円 合計 1,200万円

資産と負債のバランスシートを見ると、純資産がマイナスになっているのが特徴です。

健全なバランスシート

次に、健全な状態のバランスシートを図で見てみましょう。

資産 金額 負債・純資産 金額
流動資産 負債
現金・預金 300万円 買掛金 400万円
売掛金 150万円 社債 300万円
商品 150万円 借入金 100万円
固定資産 純資産
不動産 600万円 資本金 100万円
その他固定資産 200万円 利益剰余金 500万円
合計 1,400万円 合計 1,400万円

■ 健全なバランスシート

純資産がプラスで、会社の財政状態が安定しています。

例えば、利益剰余金が500万円のプラスになっており、これまでに積み上げた利益がしっかり残っている状態です。

また、資産の合計が負債の合計を上回っているため、借金に頼りすぎていない健全な状態です。

■ 債務超過のバランスシート

利益剰余金がマイナス200万円となっていて、過去の赤字などにより利益の蓄積が失われています。

その結果、純資産がマイナスとなり、債務超過の状態に陥っています。

このように、利益剰余金や純資産の状態を見ることで、会社の財政の健全性が分かります。

 

債務超過に陥る主な原因

会社が債務超過に陥る原因はさまざまですが、代表的なものを以下に紹介します。

赤字経営が続く

もっとも一般的な原因です。

毎年のように赤字が続くと、会社の利益の蓄積である利益剰余金が減っていきます。やがてそれが底をつき、純資産がマイナスになって債務超過に陥ることになります。

過大な設備投資や先行投資

事業拡大のために多額の投資を行っても、十分な利益が出なければ返済負担が重くなり、資金繰りが悪化します。営業活動に支障が出たり、設備の価値に見合わない借入が残ったりすることで、債務超過に陥ることがあります。

売上の急減や売掛金の回収不能

主要な取引先が倒産したり、契約が打ち切られたりして、売上が急に減少する場合があります。

また、売掛金が回収できなくなる(貸倒れ)と、予想外の損失が発生し、純資産が大きく減ってしまう可能性があります。

資産価値の大幅な下落

保有している不動産や株式、在庫などの資産が、市場の悪化などにより大きく値下がりすることがあります。

このような場合、帳簿上の資産額が減少し、相対的に負債の割合が大きくなって債務超過に陥ることがあります。

 

債務超過がもたらすリスク・デメリット

債務超過の状態を放置すると、会社の信用や経営に深刻な影響を与える可能性があります。主なリスクやデメリットは以下の通りです。

  • 金融機関からの新規融資が難しくなる
  • 既存の融資条件が悪化するリスクがある
  • 取引先からの信用が低下する
  • 上場企業の場合は、上場廃止の危機に
  • 倒産リスクが非常に高い状態になる

以下で詳しい内容をみていきましょう。

金融機関からの新規融資が難しくなる

金融機関は、融資審査の際に会社の財務の健全性を重視します。

債務超過の会社は「返済能力が低い」と判断されるため、新たにお金を借りることが非常に難しくなります。

その結果、運転資金や設備投資のための資金調達ができず、事業の継続に支障をきたすおそれがあります。

既存の融資条件が悪化するリスクがある

融資契約によっては、債務超過が「契約違反(財務制限条項の違反)」とみなされることがあります。

この場合、以下のような事態が起こる可能性があります。

・金利の引き上げ

・分割返済から一括返済への変更

・融資の打ち切り

こうした対応は、会社の資金繰りを一気に悪化させる要因となります。

取引先からの信用が低下する

決算書の開示などによって、取引先に債務超過であることが知られると、信用が低下します。

「この会社は支払いができなくなるかもしれない」と不安を持たれ、

・現金払いの要求

・取引条件の厳格化

・取引停止

といった対応を取られる可能性があります。

上場企業の場合は、上場廃止の危機に

証券取引所では、上場企業に対して一定の財務基準を定めています。

債務超過が一定期間続くと、上場廃止基準に抵触する可能性があり、

・株式市場からの資金調達ができなくなる

・社会的信用の大きな失墜

といった深刻な事態を招きます。

倒産リスクが非常に高い状態になる

債務超過とは、会社の全財産を売却しても、すべての借金を返せない状態です。

このような状態で資金繰りが悪化すると、いずれ事業継続が困難になり、

・法的整理(民事再生や破産)に追い込まれる

・事実上の倒産状態に陥る

といった最悪のケースに至る可能性も高くなります。

債務超過は、単なる数字の問題ではなく、信用・資金・事業継続すべてに影響を与える重大なリスクです。早期の対策が重要です。

 

債務超過を解消・回避するための方法

債務超過は非常に危険な状態ですが、早めに対策を講じれば改善・回避できる可能性があります。

代表的な解消・回避策は以下の通りです。

  • 利益を出す(赤字経営の改善)
  • 増資(資本注入)
  • 資産の売却
  • M&A(事業譲渡・会社売却)の活用
  • 債務の株式化(DES:Debt Equity Swap)
  • 経営者等からの借入金を免除してもらう

以下で詳しい内容を解説します。

利益を出す(赤字経営の改善)

最も基本的かつ根本的な対策です。

売上を増やす(新商品開発・販路拡大など)、コストを削減する(不採算部門の見直し・経費削減など)といった取り組みを通じて黒字化を目指します。

黒字経営を継続すれば、「利益剰余金」が増え、最終的に純資産(自己資本)をプラスに戻すことができます。

増資(資本注入)

経営者自身や外部の投資家などから出資を受け、会社の資本金や資本剰余金を増やします。

借入ではないため返済義務がなく、純資産が直接増えるという大きなメリットがあります。

ただし、第三者から出資を受ける場合は、株式の持分比率が変わる(経営権の調整が必要になる)点に注意が必要です。

資産の売却

使っていない含み益のある不動産や設備など、事業に直接関係のない資産(遊休資産)を売却して現金化する方法です。

この資金で借入金を返済すれば負債が減少し、売却益が出れば純資産の増加にもつながります。

M&A(事業譲渡・会社売却)の活用

財務的に余裕のある企業や投資ファンドに、

・会社そのものを売却する

・収益性のある事業部門を譲渡する

といった形で再建を図る方法です。

債務の返済資金を確保できたり、支援企業のもとで再スタートを切ることが可能となる場合もあります。

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債務の株式化(DES:Debt Equity Swap)

金融借入金(Debt)を株式(Equity)に切り替えることで、負債を自己資本に転換する方法です。

主に、金融機関などの債権者に協力してもらい、借金を出資の形に変えてもらいます。

これにより、負債が減少し、同時に純資産が増加します。ただし、実行には債権者の合意が必要です。

経営者等からの借入金を免除してもらう

経営者本人や関係会社からの借入金がある場合、それを返済免除してもらうことで、会社の負債を減らせます。

免除された金額は「債務免除益」として利益に計上され、純資産の増加につながります。

親族経営など、信頼関係がある場合に検討されるケースです。

また、適切な対策を選ぶためには、弁護士、公認会計士、中小企業診断士などの専門家への相談が不可欠です。早期対応が、再建のカギになります。お早めにご相談ください。

 

まとめ

債務債務超過とは、会社の「資産」よりも「負債」が多く、バランスシートの「純資産の部」がマイナスになっている状態です。

これは単なる赤字とは異なり、会社の財政基盤そのものが揺らいでいる深刻な状況を意味します。

放置すれば、融資の停止や倒産のリスクが高まります。

債務超過の原因には、

・赤字経営の継続

・計画に見合わない過大な投資

・資産価値の下落 などがあります。

万が一、債務超過に陥った、またはその兆候が見られる場合は、早期に対策を講じることが重要です。

たとえば、

・収益改善(売上増加やコスト削減)

・増資による自己資本の補強

・不要資産の売却

・DES(債務の株式化)などの方法があります。

普段からバランスシートを確認し、財務状況を正確に把握する習慣をつけましょう。

「純資産の部」が減っていないか、資産と負債のバランスが崩れていないかをチェックすることが、債務超過を防ぐ第一歩です。

兆候に気づいたら、手遅れになる前に専門家に相談することを強くおすすめします。

ジーケーパートナーズは、債務超過企業に対し、事業譲渡や第二会社方式など、柔軟で現実的な再建プランをご提案しています。

また、専門家による無料の個別相談会も開催中です。

債務超過の不安や再建のご相談がある方は、ぜひお気軽にご利用ください。

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債務超過と純資産の関係は?赤字との違いや解消法を徹底解説

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会社の純資産がマイナスになっていたら、債務超過の状態です。

「債務超過って具体的にどういう状態?」「赤字とは違うの?」と疑問に感じている方もいるでしょう。

債務超過とは会社の資産よりも負債が多い状態を指すため、放置するのは危険です。

この記事では、債務超過と純資産の基本的な関係から、貸借対照表での見方、赤字との明確な違いを詳しく解説します。

また、原因やリスク、対処法についても解説しますので、健全な経営を取り戻す一歩としてご一読ください。

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債務超過とは?純資産マイナスの状態

債務超過とは、会社の負債額が資産総額を上回っている状態を指します。

つまり、会社が持つすべての資産を売却しても、抱えている借入金などの負債を返しきれない状況です。

この状態は、会社の財務状況を示す重要な書類である「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」、通称バランスシート(B/S)で確認できます。

貸借対照表の右下にある「純資産の部」の合計額がマイナス(例:△1,000万円)となっていれば、その会社は債務超過に陥っている状態です。

純資産は、会社が実質的に保有している価値を示す重要な指標であり、債務超過は会社の存続に関わる非常に深刻なサインといえます。

 

そもそも純資産とは?

純資産とは、会社の総資産から総負債を差し引いた残りの部分を指します。

「自己資本」とも呼ばれ、返済する必要のない、会社自身が実質的に所有している財産です。純資産は、主に以下の要素で構成されます。

 

項目 内容
資本金 株主が出資したお金のうち、会社法で資本金と定められた額
資本剰余金 出資金のうち資本金としなかった部分(資本準備金)や、自己株式の処分差益など
利益剰余金 会社が設立されてから生み出してきた利益の蓄積(内部留保)

 

純資産が多いほど、会社の財務基盤は安定しているといえます。特に利益剰余金が厚い会社は、経営が順調である証拠です。

 

債務超過と赤字の決定的な違い

債務超過と赤字は、どちらも会社の経営状態が良くないことを示す言葉ですが、その意味は根本的に異なります。

赤字は一定期間の「収支」の問題であり、債務超過はある時点での貸借対照表を基準とした「資産と負債」の残高の状態(バランス)の問題です。

この違いを理解しないと、会社の本当の財務状況を見誤る可能性があります。それぞれの意味を正しく把握しましょう。

具体的には、赤字が「フロー」、債務超過が「ストック」という点で異なります。

以下で詳しい内容をみていきましょう。

赤字は収益<費用(フロー)

赤字とは、一定期間における会社の「収益」よりも「費用」のほうが多い状態を指します。

これは、会社の経営成績を示す「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」(P/L)で確認することができます。

たとえば、1年間の売上よりも、仕入れや人件費、家賃などの経費の合計額が大きければ、その期は赤字決算となります。

赤字は、特定の期間(通常は1年間)における会社の活動の流れ(フロー)を示す指標です。

その期間にお金がどれだけ入ってきて、どれだけ出ていったか、その結果としての損益を表します。

一時的な赤字であればすぐに問題とはなりませんが、赤字が継続すると、会社内部に蓄積された利益(利益剰余金)が減少し、やがて債務超過に陥る原因となります。

債務超過は負債>資産(ストック)

債務超過とは、ある特定の時点において、会社の「負債」の総額が「資産」の総額を上回っている状態です。

これは会社の財政状態を示す「貸借対照表」(B/S)で確認でき、純資産がマイナスになっている状態だといえます。

つまり、会社が今すぐ活動をやめて全資産を売却しても、借金などの負債を返しきれない状況を示すものです。

債務超過は、ある一時点での会社の資産状況(ストック)を示す指標です。

継続的な赤字によって利益剰余金がマイナスとなり、結果として債務超過に陥るケースが多いですが、「赤字=債務超過」ではありません。

債務超過を招く3つの主な原因

 

債務超過という深刻な状態に陥る原因はさまざまですが、特に多く見られる主な原因が3つあります。

  • 継続的な赤字による純資産減少
  • 過大な投資による負債増加(投資の失敗)
  • 資産価値の下落や評価損発生

以下で詳しい内容を解説します。

1. 継続的な赤字による純資産減少

債務超過に陥る最も典型的な要因は、継続的な赤字経営です。

事業で赤字が続くと、まずは会社が過去に蓄積してきた利益剰余金が取り崩されていきます。

さらに赤字が拡大すれば、利益剰余金がマイナスに転じ、資本金や資本剰余金といった出資者からの元手部分を上回る損失を抱えることになります。

その結果、貸借対照表上の純資産全体がマイナスとなり、債務超過の状態に陥るのです。

赤字が慢性化する背景には、売上の低迷や固定費の重さ、採算の合わない事業構造などがあります。いずれにしても、早期の収支改善が求められます。

2. 過大な投資による負債増加(投資の失敗)

将来の成長や収益拡大を見込んで行った投資が期待通りの成果を上げられなかった場合、それが債務超過に至る原因となることがあります。

たとえば、新規事業への進出や大規模な設備投資などでは、自己資金や借入金を用いて多額の資金が投じられます。

こうした投資が収益につながらなければ、取得した資産の価値は目減りし、減損処理や費用計上によって純資産が圧迫されます。

特に借入金を用いた場合には、投資の失敗に加えて利息などの資金コストも継続的に発生し、財務状態を一層悪化させる要因となります。

収益化の見通しが甘かったり、判断のタイミングを誤った場合には、負債の有無にかかわらず、債務超過に陥るリスクが高まるのです。

3. 資産価値の下落や評価損発生

保有している資産の価値が、購入時や帳簿上の価格よりも大幅に下落した場合も、債務超過の原因となりえます。

会社が保有する資産には、現金や預金だけでなく、土地や建物といった不動産、機械設備や株式などの有価証券、売掛金(取引先からの未回収代金)などが含まれます。

これらの資産の市場価値が、経済状況の変化や経営環境の悪化などによって大きく下がることがあります。

たとえば、地価の暴落で不動産の価値が半減したり、投資先の株価が急落したりする場合です。

また、取引先の倒産で売掛金が回収不能になる場合も実質的な資産価値の下落といえます。

このような場合、決算時に資産の評価損を計上する必要が生じ、その損失額が大きければ純資産を一気に減らし、債務超過を引き起こす引き金となります。

 

放置は危険!債務超過の4大リスク

純資産がマイナスである債務超過の状態は、会社にとって非常に危険な信号です。

特に注意すべきリスクは大きく分けて以下の4つがあります。

  • 金融機関からの融資停止リスク
  • 取引先からの信用低下リスク
  • 上場企業は上場廃止のリスク
  • 最悪の場合、倒産に至るリスク

以下で詳しい内容をみていきましょう。

1. 金融機関からの融資停止リスク

債務超過の会社は、金融機関からの信用を大きく損なっており、新たな融資を受けるのが非常に困難になります。

金融機関は融資を判断する際、企業の返済能力を厳しく審査しますが、その重要な指標のひとつが貸借対照表の純資産です。

純資産がマイナスとなっている債務超過の状態は、返済能力に大きな懸念があると見なされがちです。

このため、運転資金や設備資金の調達を目的とした融資申請は通りづらくなり、資金調達の選択肢が狭まります。

必要な資金を確保できなければ、資金繰りが悪化し、事業の維持や成長にも深刻な影響が生じかねません。

2. 取引先からの信用低下リスク

債務超過であるという事実は、仕入先や販売先といった取引先からの信用低下にもつながります。

会社の財務状況は、決算公告や信用調査会社のレポートなどを通じて、外部に知られる可能性があります。

新規取引を開始する際には、相手企業が財務状況をチェックするのが通常です。

もし債務超過であることが知られれば、取引先は「この会社は代金をきちんと支払えるだろうか」「安定的に商品やサービスを供給できるだろうか」といった不安を抱きます。

その結果、現金での支払いを求められたり、掛け取引(後払い)の限度額を下げられたりするなど、取引条件が悪化する恐れがあるでしょう。

最悪の場合、取引そのものを停止されてしまう可能性も否定できません。

3. 上場企業は上場廃止のリスク

株式市場に上場している企業にとって、債務超過はさらに深刻な意味を持ちます。

各証券取引所は、上場企業に対して一定の財務基準を満たすよう求めており、その基準の一つに「債務超過の状態でない」が含まれるため注意が必要です。

もし上場企業が債務超過に陥った場合、すぐに上場廃止になるわけではありませんが、「上場廃止に係る猶予期間」に入ります。

この猶予期間内に債務超過の状態を解消できなければ、残念ながら上場廃止となるでしょう。

上場廃止となると、株式の市場での売買ができなくなり、資金調達の選択肢が大きく狭まるだけでなく、会社の社会的信用も大きく損なわれる結果となります。

4. 最悪の場合、倒産に至るリスク

債務超過の状態が改善されずに続けば、最終的には会社の倒産につながる可能性が非常に高まります。

債務超過そのものが、法律上の倒産(たとえば破産)を直接意味するわけではありません。

たとえ純資産がマイナスでも、手元に資金があり、日々の支払いが滞りなく行えていれば、事業を継続できる場合もあります。

しかし、債務超過の会社は金融機関からの融資が受けにくく、取引先との関係も悪化しがちです。

そのため、資金繰りが厳しくなっていくケースがほとんどでしょう。

 

債務超過を脱却する方法3選

債務超過という厳しい財務状況に陥ってしまっても、諦める必要はありません。

状況を改善し、会社を立て直すための方法は存在します。

ここで紹介する、債務超過から脱却するための代表的な方法は以下3つの通りです。

  • 増資による資本金の増加
  • 抜本的な収支改善で利益を増やす
  • M&Aによる事業再生や売却

以下で詳しい内容を解説します。

1.増資による資本金の増加

債務超過を解消する直接的な方法の一つが、増資によって資本金を増やすやり方です。

増資とは、会社が新たに株式を発行するなどして、事業の元手となる資本金を増やす手続きを指します。

これにより貸借対照表の純資産の部が増加するため、マイナスだった純資産がプラスに転じ、債務超過を解消できる可能性があります。

出資者としては、経営者自身やその親族、関係の深い取引先、あるいは事業の将来性に期待する投資ファンドなどが考えられます。

借入れとは異なり返済義務のない自己資本を増やせるため、財務体質の強化につながる点がメリットです。

ただし、新たに出資してくれる人を見つける必要があり、特に業績が悪化している状況では容易ではありません。

また、新たな株主が増えることで、経営への関与や配当への配慮が必要になる場合もあります。

2.抜本的な収支改善で利益を増やす

債務超過の根本的な解決を目指すなら、収益力を高めて利益を増やす方法が不可欠です。

特に継続的な赤字が債務超過の原因である場合には、この取り組みが最も重要になります。

具体的な取り組みとしては、まずは固定費の見直しや業務プロセスの効率化など、不要なコストを徹底的に削減したり、抜本的には、不採算となっている事業や部門からの撤退などの改善策が考えられます。

同時に、主力商品の競争力向上、新たな収益源となる新商品・サービスの開発、効果的な販路の開拓、価格戦略の見直し、顧客満足度の向上など付加価値を向上させる改善策も重要です。

商品やサービスの付加価値を高め、適正な価格設定を行うことで、同じ売上高でもより高い利益を確保できるようになります。

時間はかかるかもしれませんが、事業の収益構造そのものを変革できれば、持続的な財務健全化につながります。

3.M&Aによる事業再生や売却

自社だけの力で増資や事業改善を進めるのが難しい場合には、M&A(企業の合併・買収)を活用するのも有効な選択肢となります。

M&Aと聞くと大企業の話と思われがちですが、近年は中小企業でも事業再生や承継の手段として活用されるケースが増えています。

例えば、より経営体力のある企業の傘下に入り、資金面や経営ノウハウ面での支援を受けながら再生を目指す方法(株式譲渡や第三者割当増資など)があります。

また、会社全体ではなく、一部の事業や含み益のある遊休資産などを切り出して他社に売却(事業譲渡や会社分割など)し、その対価で負債を圧縮して財務を改善する方法も考えられるでしょう。

M&Aは、外部の資本や経営資源を取り込むことで、自社単独では難しかった早期の債務超過解消や事業再生を実現できる可能性があります。

債務超過企業専門のM&Aプラットフォームなどを活用するのも一つの手です。

ジーケーパートナーズでは、専門家による無料相談会を実施中です。企業再生をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

債務超過とは、会社の負債が資産を上回っている状態を指し、貸借対照表における純資産のマイナスとして明確に示されます。

これは、会社が持つすべての資産を売却しても、借金などの負債を返しきれない状況です。

一方、赤字は損益計算書上の収益が費用を下回る状態であり、一定期間の経営成績を示すものです。

債務超過と赤字は意味合いが異なりますが、継続的な赤字は純資産を減少させ、債務超過の大きな原因となるため注意してください。

会社の財政状態を把握するためには、貸借対照表と損益計算書の両方を確認することが重要です。

どの対策が最適かは、会社の状況によって異なるため、専門家のサポートを受けながら、自社に適した方法を検討するのがおすすめです。

ジーケーパートナーズでは無料個別相談会も開催中です。専門家が直接アドバイスを行い、最適な解決策をご提案しますので、お気軽にお問い合わせください。

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債務超過で企業でも売却は可能?条件や方法を徹底解説

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債務超過の状態にある会社でも、適切な手段を選べば売却を通じて事業を続け、借入金の問題を解決できる可能性があります。

この記事では、債務超過に陥った会社の売却方法、成功のためのステップをわかりやすく解説します。

会社の立て直しを目指す経営者の方々にとって、きっと役立つ情報が見つかるはずです。

ジーケーパートナーズでは中小企業金融に精通する専門家が対応する相談会で、負債整理から事業再生まで、企業の状況に合わせた解決策をご提案します。

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債務超過企業が売却できる5つの条件

「債務超過だから売却は無理だ」と諦める必要はありません。

以下5つの条件で、売却できる可能性は十分にあります。

  • 目に見えない価値がある
  • 買い手とのシナジー効果を期待できる
  • 事業の将来性がある
  • 債務整理の可能性がある
  • 1円譲渡の意義がある

以下で詳しい内容を解説します。

1.目に見えない価値がある

財務諸表には表れない「目に見えない価値」があれば、買い手が見つかる可能性があります。

会社の価値は、資産や負債といった数字だけで決まるものではありません。例えば、以下のような無形資産は、買い手にとって大きな魅力となります。

  • 長年培ってきた知名度や信頼性などのブランド力
  • 特許や独自の製造技術などのノウハウ
  • 安定した取引が見込める優良な固定客
  • 経験豊富な従業員や専門スキルを持つ人材

これらの無形資産は、ゼロから構築するには時間もコストもかかります。

そのため、たとえ債務超過であっても、これらの価値を高く評価し、買収を検討する企業は存在します。自社の強みを客観的に洗い出すことが重要です。

2.買い手とのシナジー効果を期待できる

買い手の事業と組み合わせることで、大きな相乗効果(シナジー)が期待できる場合、売却の可能性が高まります。

買い手企業が、自社(債務超過の会社)の事業を取り込むことで、以下のようなメリットを期待できる場合、債務超過というマイナス面を補って余りある魅力となります。

  • 買い手の販売網を活用して、自社製品・サービスの売上を伸ばせる
  • 自社にない技術やノウハウを取り込み、開発力を強化できる
  • 同業他社を買収し、業界内での影響力を高める
  • 仕入れや管理部門などを統合し、効率化を図る

自社の事業が、どのような企業となら良い組み合わせになるかを考える視点が、買い手を見つけるヒントになります。

3.事業の将来性がある

現在は債務超過でも、中心となる事業に将来性があれば、買い手は投資価値を見出します。

特に、新しい技術開発や設備投資、市場開拓などの「先行投資」が原因で一時的に債務超過に陥っている場合、将来的に収益が回復し、成長する見込みがあれば、買い手にとっては魅力的な買収対象となります。

  • 主力事業が黒字である、または黒字化の具体的な道筋が見えている
  • 事業を展開している市場自体が伸びている
  • 他社にはない強みや、競争優位性を持っている

これらの要素を具体的に示し、将来の収益計画を明確に提示できれば、買い手は現在の債務状況よりも、将来の可能性を重視して評価するでしょう。

4.債務整理の可能性がある

借入金の整理や保証の見直しが可能であれば、売却は進めやすくなります。

債務超過の会社の売却では、負債をどう処理するかが大きな焦点です。

以下のような方法で債務の整理を進めることができれば、買い手の負担が軽くなり、売却がスムーズに進む可能性が高まります。

  • 経営者が会社に貸し付けているお金(役員借入金)の一部または全部を放棄する
  • 金融機関などの債権者に対して一定の債権放棄の交渉・合意を得る

なお、債権放棄は簡単に実現できるものではなく、専門家の支援を受けながら丁寧に交渉を進める必要があります。

5.1円譲渡の意義がある

たとえ無償に近い形でも、事業承継に意義があれば会社の売却は可能です。

これは、買い手にとって以下のようなメリットがあるためです。

  • 即戦力となる人材を確保できる
  • 歴史あるブランドや価値ある技術を存続させられる
  • 新規に事業を立ち上げるよりも、既存の事業基盤(設備、ノウハウ、顧客など)を低コストで手に入れられる

買い手は、会社そのものの価値ではなく、引き継ぐ債務を含めたうえで、事業を継続させる社会的意義や、将来的なメリットを考慮して判断します。

売り手にとっても、廃業を避け、関係者への影響を最小限に抑える選択肢となるでしょう。

 

債務超過企業の売却に使える4つの手法

売却を進める際には、自社の状況に最も合った手法を選ぶのが肝心です。

ここでは、債務超過企業の売却でよく用いられる代表的な4つの手法について、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。

  • 株式譲渡
  • 事業譲渡
  • 会社分割
  • 第二会社方式

以下で詳しく解説します。

1.株式譲渡

株式譲渡は、会社の所有権(株式)を買い手に売却する、最も一般的なM&Aの手法です。

この方法では、会社の株主が持っている株式を買い手企業に譲渡します。

手続きが他の手法と比べて比較的シンプルで、会社が持つ資産や負債、従業員との雇用契約、取引先との契約関係などが原則そのまま買い手に引き継がれます。

そのため、事業をスムーズに継続しやすいのが大きなメリットです。

ただし、債務超過の会社の場合、株式自体の価値はゼロかマイナスと評価されるのが一般的です。

売り手(元の経営者)にとっては、会社の借入金に対する個人保証を解除してもらえる可能性があることも魅力です。

2.事業譲渡

事業譲渡は、会社全体ではなく、会社の一部の事業だけを選んで売却する方法です。

たとえば、会社の中に複数の事業がある場合、特定の事業だけを切り出して買い手に譲渡することで、買い手は魅力的な事業を選んで引き継ぐことができます。

売り手としては、売却によって得た資金で財務状況を改善させられる可能性があります。

ただし、事業に必要な資産や負債、契約、従業員などを個別に買い手に移転させる手続きが必要になるため、株式譲渡に比べて手間がかかる場合があります。

3.会社分割

会社分割は、事業に関する権利や義務を、まとめて他の会社に承継させる手法です。

会社分割には、既存の会社に事業を承継させる「吸収分割」と、新しく設立した会社に事業を承継させる「新設分割」があります。

事業譲渡と同じように、特定の事業だけを切り出すことが可能ですが、事業譲渡と異なり、事業に関する権利義務(契約関係など)を個別に移転する手続きが不要で、包括的に承継させられるのが特徴です。

そのため、従業員数が多い・取引先が多い・許認可が必要など、規模の大きい事業や、複雑な権利関係を持つ事業を移転する場合に適しています。

4.第二会社方式

第二会社方式は、会社の良い部分だけを新しい会社に移し、元の会社(旧会社)は清算する手法です。

これは、債務超過が深刻で、通常の売却手法では再生が難しい場合に検討される方法です。具体的な流れは以下のとおりです。

  1. まず、優良な事業の受け皿となる新しい会社(第二会社)を作る
  2. 旧会社から新会社へ、収益性のある事業や必要な資産などを(事業譲渡や会社分割の手法を用いて)移す
  3. 新会社の株式を買い手企業に売却する
  4. 事業を移した後の旧会社は、残った負債の整理や法的な清算手続き(特別清算など)を行う

この方法により、過大な債務から切り離された優良事業は買い手のもとで存続・発展でき、従業員の雇用も守られる可能性があります。

ただし、手続きが複雑であり、債権者の同意を得る必要があるなど、ハードルは高い手法といえます。

 

債務超過企業の売却を成功させる3ステップ

債務超過企業の売却を成功させるには、計画的かつ戦略的なアプローチが不可欠です。

詳細な手順は多岐にわたりますが、ここでは特に重要な流れを3つのステップに凝縮してご紹介します。

  1. 現状把握と戦略の立案
  2. 利害関係者との調整と合意形成
  3. 最適な売却方法の選択と交渉・実行

以下で詳しい内容を解説します。

ステップ1.現状把握と戦略の立案

最初のステップは、自社の状況を正確に把握し、専門家の支援を得て売却に向けた戦略を練り上げることです。

感情や憶測に頼らず、客観的なデータに基づいて冷静に現状を分析し、実現可能な計画を立てることが、成功への土台となります。

具体的に行うべき主な内容は以下のとおりです。

  1. M&A仲介会社、会計士、弁護士など、経験豊富な専門家にできるだけ早い段階で相談する
  2. 資産や負債を現在の価値(時価)で評価し直した「実態貸借対照表」を作成し、会社の真の財政状態を把握する
  3. 技術力やブランド、顧客基盤といった財務諸表には表れない自社の「強み」を明確にし、買い手へのアピール材料を整理する
  4. 将来の収益回復に向けた、具体的で実現可能な経営改善計画を作成する

まずは自社の立ち位置と価値を正確に知ること、そして専門家と協力して進むべき方向性を定めることが、このステップでの最も重要な要素です。

ジーケーパートナーズでは負債整理から事業再生まで、企業の状況に合わせた解決策をご提案します。

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ステップ2.利害関係者との調整と合意形成

次に重要なのは、売却を進めるにあたり、債権者などの利害関係者と事前調整を行い、合意を形成することです。

債務超過企業の売却は、関係者の利害に大きく影響するため、透明性を保ち、誠実な対話を通じて理解と協力を得ることが、トラブルを避け円滑に進めるための鍵となります。

このステップで注力すべき点は以下のとおりです。

  • 主要債権者との事前協議と説明
  • 合意形成と透明性確保(詐害行為回避)

これらの対話を通じて、売却プロセスに対する債権者の理解と協力を得ることが重要です。

特に、債権者を害する意図がないことを明確にし、法的なリスク(詐害行為:さがいこうい と見なされるリスク)を回避するための透明な手続きが求められます。

関係者との良好な関係構築が、スムーズな売却実現につながります。

債権者との良好な関係構築と、法的なリスクを回避するための丁寧なコミュニケーションが、このステップでの成功を左右するでしょう。

ステップ3.最適な売却手法の選択と交渉・実行

最後のステップは、これまでの準備を踏まえ、自社に最も適した売却手法を選び、買い手との具体的な交渉を経て売却を実行することです。

価格だけでなく、各種の条件を含めた総合的な視点で交渉を進め、最終的な合意に至るプロセスとなります。

この段階での具体的な行動は以下のとおりです。

  • 状況に応じた最適な売却手法の選択
  • 条件交渉(価格・従業員の処遇・取引先との契約継続など)と実行

自社にとって最も有利な売却形態(株式譲渡、事業譲渡など)を選び、価格だけでなく、従業員の雇用維持や資産の引継ぎ条件、経営権の移行方法なども含めて、買い手と粘り強く交渉します。

そして最終的な合意形成と契約の実行を目指します。

ここでの交渉力が、売却の成否や経営者の利益に大きく影響します。

自社にとって最善の条件を引き出すための戦略的な交渉と、最終的な契約締結に向けた確実な実行力が求められる重要な段階です。

 

まとめ

債務超過という厳しい状況にあっても、会社の売却は決して不可能ではありません。

債務超過は確かに経営上の大きな危機ですが、それは同時に、これまでの事業を見つめ直し、再生や再出発を図るための転機でもあります。

適切な対応を早期に行えば、事業を存続させ、借入金問題を解決し、新たな未来を切り開くための有効な選択肢となりえます。

成功の鍵は、状況が悪化する前に動き出すことです。まずは自社の財務状況や目に見えない価値を正確に把握し、M&Aの専門家へ相談しましょう。

ジーケーパートナーズでは負債整理から事業再生まで、企業の状況に合わせた解決策をご提案します。

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