債務超過は、企業の財務状態が悪化し、負債総額が資産総額を上回る状態を指します。
この状況に陥ると、融資が受けられなくなったり、取引先との信用が低下するなど、経営に深刻な影響を与える可能性があります。
しかし、債務超過は必ずしも倒産を意味するわけではありません。適切な財務改善や外部支援によって事業再生が可能です。
本記事では、債務超過になるとどうなるのか、その影響や株価への変化、さらにM&Aを活用した事業再生のメリットについて詳しく解説します。債務超過に悩む企業が取るべき具体的な対策を知りたい方はぜひ最後までお読みください。
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債務超過でお悩みの方は早期対応が重要です。ぜひお気軽にご相談ください!
債務超過になるとどうなるのか?4つのリスク
債務超過とは、企業の負債総額が資産総額を上回る状態を指します。
この状態に陥ると、以下のような影響が生じます。
- 銀行から融資が受けられなくなる
- 取引先からの信用が低下する
- 上場廃止のリスクがある
- 経営者個人が負担を負うリスクがある
以下でそれぞれのリスクについて、詳しい内容を解説します。
1.銀行から融資が受けられなくなる
債務超過状態では、金融機関からの信用が低下し、新規融資が受けられなくなる可能性があります。
また、既存の融資条件が厳しくなり、金利引き上げを求められる場合もあるでしょう。
資金調達が困難になると、事業運営に必要な運転資金を確保できず、経営がさらに悪化するリスクがあります。
2.取引先からの信用が低下する
債務超過に陥ると、取引先からの信用が大きく低下します。
取引先は財務状況の悪化をリスクと捉え、新規契約を控えたり、既存契約を解除する場合もあるでしょう。
また、支払い条件の変更(前払い要求など)や取引量の減少につながるケースもあります。
これにより売上が減少し、さらに財務状況が悪化する「負のスパイラル」に陥る可能性に注意が必要です。
信用低下は企業存続に直結する重要な課題です。
3.上場廃止のリスクがある
上場企業の場合、債務超過状態が一定期間続くと上場廃止基準に該当します。
これにより株式市場での取引が停止され、資金調達手段を失います。
さらに、株価の大幅な下落や投資家離れを招き、企業価値が大きく損なわれるリスクもあるでしょう。
上場廃止は企業ブランドや信用力にも深刻な影響を与えるため、早期に債務超過を解消することが極めて重要です。
4.経営者個人が負担を負うリスクがある
中小企業では経営者個人が融資の連帯保証人となっているケースが多く、会社が債務超過で倒産した場合、その負債を経営者個人で返済する必要があります。
この結果、経営者自身も自己破産に追い込まれる可能性があります。
また、家族や従業員への影響も大きく、精神的な負担も増大する可能性にも注意が必要です。
これを回避するためには、早期に専門家へ相談し適切な対策を講じることが重要です。
債務超過が必ずしも倒産につながらない2つの理由
債務超過になったからといって、必ずしも倒産につながるわけではありません。
その理由は以下のとおりです。
- 資金繰りが確保されている
- 銀行や取引先の対応による
以下で詳しい内容を解説します。
1.資金繰りが確保されている
債務超過そのものは倒産の直接原因ではなく、企業が資金ショート(支払不能)に陥らない限り倒産を回避できます。
たとえ債務超過でも、現金や売掛金などで必要な支払いを継続できれば、事業運営を続けることが可能です。
また、キャッシュフロー管理を徹底し、短期的な資金繰りの確保で、事業再生の時間を稼げます。資金繰りの確保は倒産回避の最重要ポイントです。
2.銀行や取引先の対応による
金融機関や主要取引先が支援を継続する場合、債務超過状態でも倒産を回避できる可能性があります。
銀行が返済猶予や追加融資を認めたり、取引先が支払い条件を緩和すると、事業再生のための猶予期間を得られることがあります。
債務超過になると株価はどうなる?
債務超過に陥った場合、企業の信用や株式の価値に大きな影響を与えます。
非上場企業であっても、債務超過となると株主の持つ株式の価値は実質的にゼロと見なされることが一般的です。
なぜなら、資産よりも負債が多い状態では、会社を清算しても株主に分配できる財産が残らないためです。
このような状況では、経営者の信用や資金調達力にも悪影響が及び、金融機関や取引先からの評価が厳しくなる可能性があります。
なお、上場企業の場合には、債務超過が1年以上続くと上場廃止基準に該当することがあり、株価の大幅下落や投資家離れが発生するリスクもあります。
債務超過企業がM&Aを行うメリット4選
債務超過企業がM&Aを行うメリットは以下の通りです。
- 譲渡益で財務状況を改善できる
- 従業員の雇用を維持できる
- 経営者の心理的負担を軽減できる
- シナジー効果を期待できる
それぞれの内容を詳しく解説します。
1.譲渡益で財務状況を改善できる
M&Aによって得た譲渡益を活用し、財務状況を改善できる可能性があります。
また、負債圧縮などにより財務体質が健全化し、事業再生計画の実現性が高まります。
M&Aにより、企業は新たな経営基盤を築き、事業継続や成長の道筋を確保できる可能性があることも大きなメリットです。
2.従業員の雇用を維持できる
M&Aでは通常、従業員の雇用継続が条件となるため、大規模な解雇を回避できます。
倒産による解雇リスクから従業員を守り、生活安定の確保が可能です。
また、買い手企業による経営改善や新たな投資により、従業員の待遇や職場環境が向上することで従業員の士気が高まり、企業全体の再建にもプラスの効果をもたらす場合もあります。
3.経営者の心理的負担を軽減できる
債務超過企業では、経営者が個人保証を負っている場合が多く、倒産すると経営者自身も多額の負債を抱えるリスクがあります。
M&Aによって個人保証が解除されると、経営者は心理的な負担から解放されるでしょう。
このような負担軽減は、中小企業経営者にとって大きなメリットとなります。
4.シナジー効果を期待できる
買い手企業との統合によって事業シナジー(相乗効果)が生まれる可能性があります。
同業種間での統合は市場シェアの拡大やコスト削減の効果が期待できますし、異業種間では新市場への参入や事業の多角化の可能性もあります。
また、買い手企業が売り手企業(債務超過)の営業権や企業資産を活用すれば、新たな収益源の確保となる場合もあります。
このように企業資産の活用は、双方にとってメリットとなる可能性もあるでしょう。
まとめ
債務超過は企業経営に深刻な影響を与えるものですが、必ずしも倒産につながるわけではありません。
適切な資金の確保や外部支援によって倒産の回避は可能です。
また、債務超過企業がM&Aの事業譲渡などを通じて、財務改善や雇用維持が可能になります。
ジーケーパートナーズは、債務超過企業の再生支援に特化した専門コンサルティング企業です。
当社では、無料個別相談会を開催し、専門家が直接アドバイスを行い最適な事業再生計画をご提案します。
債務超過でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。