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債務超過になると上場廃止?基準や回避策を徹底解説

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債務超過になると上場廃止?基準や回避策を徹底解説

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「債務超過になると上場廃止になってしまうのか…?」と、不安を抱えている経営者の方も多いのではないでしょうか。

確かに、東京証券取引所の上場廃止基準において「債務超過」は重要な判断要素の一つです。

しかし、債務超過に陥ったからといって、直ちに上場廃止となるわけではありません。

一定の猶予期間や改善措置が認められているため、正しい対応を取れば回避できる可能性があります。

本記事では、

  • 上場廃止基準における「債務超過」の位置づけ
  • 上場廃止を避けるための具体的な対応策
  • 再生スキームや支援制度の活用方法

について、分かりやすく解説します。

中小企業の経営者にとっても参考になる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。

 

ジーケーパートナーズでは、企業再生・事業承継に特化した専門家チームが、これまで数多くの債務超過に陥った上場企業や中小企業の支援を手がけてきました。

金融機関対応や再生スキームの設計M&Aを絡めた事業再編まで、豊富な実績があります。

「このままでは上場廃止になってしまうのでは…」とご不安を抱えている経営者の方は、ぜひ一度ご相談ください。

状況に応じた最適な解決策をご提案いたします。

まずは、お気軽にご相談ください。

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メディア担当

メディア担当

当社は企業再生コンサルティング会社として、中小企業活性化協議会の外部専門家を務めています。財務・事業デューデリジェンスや再生計画の策定支援をはじめ、私的整理ガイドラインを活用した事業譲渡や会社分割まで、一貫したサポートが可能です。また、債務超過案件における再生スキームを前提としたM&A仲介を得意としており、一般的なM&A仲介会社では対応が難しい案件にも対応しています。

債務超過と上場廃止の基準とは?

債務超過に陥った場合、上場企業にはどのようなリスクや条件が生じるのか——

これは経営者にとって非常に重要な問題です。

特に、上場維持基準への不適合は、企業の存続や資金調達力、さらには株主への説明責任に直結するため、放置できません。

本章では、

  • 東京証券取引所における「債務超過」と上場廃止基準の位置づけ
  • 一定の猶予期間の仕組みとその条件
  • 市場区分(プライム・スタンダード・グロース)ごとの違い
  • 過去の事例から見る、債務超過に陥った企業が迫られる対応の流れ

を分かりやすく解説します。

万が一、自社が債務超過となった場合にどのような対応が必要なのか」を知ることで、事前の備えや経営判断の参考にしていただければ幸いです。

債務超過による上場廃止基準の詳細

東京証券取引所の上場廃止基準において、債務超過は「上場維持基準への不適合」の一つとして明確に定められています。

ここでいう債務超過とは、貸借対照表上の純資産がマイナスとなり、負債が資産を上回った状態を指します。

ただし、重要なポイントは、債務超過=即上場廃止ではないということです。

東京証券取引所では、債務超過に陥った企業に対して原則1年間の改善期間(猶予期間)を設けています。

この間に純資産を再びプラスに回復できれば、上場を維持することが可能です。

つまり、債務超過となった場合でも、

  • 増資による資本注入
  • 不採算事業の整理
  • 事業譲渡や会社分割などの再生スキーム活用

といった対応を適切に行えば、上場廃止を回避できる余地が残されています。

東証プライム・スタンダード・グロース市場別の基準

東京証券取引所の3つの市場区分(プライム市場・スタンダード市場・グロース市場)のいずれにおいても、純資産がプラスであることは上場維持の必須条件とされています。

  • 東証プライム市場:純資産が正であること
  • 東証スタンダード市場:純資産が正であること
  • 東証グロース市場:純資産が正であること

この点においては、市場区分ごとの差異はありません。

ただし、それぞれの市場には、純資産以外にも株主数・時価総額・流通株式比率など、独自の上場維持基準が設けられています。

したがって、債務超過を解消するだけでなく、これらの基準を同時にクリアする必要がある点に注意が必要です。

上場廃止の判断では、純資産の見方が重要です。


債務超過と純資産の関係、赤字との違い、猶予期間の考え方は、以下で解説しています。

関連記事|債務超過と純資産の関係は?赤字との違いや解消法を徹底解説

猶予期間と特例措置の仕組み

債務超過に該当した企業は、3か月以内に「改善計画書」を東京証券取引所へ提出し、原則として1年以内に純資産をプラスへ回復することが求められます。

この猶予期間中、企業は「整理銘柄」には指定されず、通常どおり株式の売買は継続されます。

そのため、投資家や株主との信頼関係を維持しつつ再建のチャンスを確保できる制度といえます。

ただし注意すべきは、

  • 改善の見込みが極めて低いと判断された場合
  • 計画に沿った改善努力が不十分と認められた場合

には、猶予期間が短縮されたり、場合によっては即時に上場廃止となる可能性もある点です。

したがって、単なる計画書の提出にとどまらず、資本増強・金融機関との協議・事業再編など実効性のある対応を早急に進めることが不可欠です。

純資産がマイナスになった場合の実際の流れ

債務超過が判明した場合の具体的な流れは以下の通りです。

債務超過の確認
→決算発表により純資産がマイナスであることが明らかになります

上場廃止の猶予期間入り
→東京証券取引所から「上場維持基準に不適合」の通知を受領し、猶予期間に入ります

改善計画書の提出
→3か月以内に、資本増強や事業再編などを含めた具体的な改善計画書を提出する必要があります

改善期間
→提出した計画に基づき、純資産をプラスに回復させる取り組みを進めます

基準クリアまたは上場廃止
→期限内に基準を満たせば上場維持が可能、改善が不十分であれば上場廃止となります

この期間中も株式の売買は通常通り行われるため、投資家の混乱を最小限に抑える配慮がなされています。

上場廃止を回避するための具体的な対策法

債務超過を解消して上場維持を果たすためには、経営の黒字化はもちろん、資本増強や財務再構築など多角的なアプローチが不可欠です。

代表的な具体的対策には、次のようなものがあります。

  • 黒字化による利益剰余金の改善
  • 増資(第三者割当増資)の活用
  • DES(デット・エクイティ・スワップ)の実施
  • 含み益のある資産売却による財務改善
  • 債務免除の交渉
  • M&A(事業譲渡・会社売却)による再生

これらの手法を組み合わせ、企業の実情に合った再生スキームを設計することが成功のカギとなります。

詳しい内容をみていきましょう。

黒字化による利益剰余金の改善

債務超過を根本的に解決する方法は、事業の黒字化によって利益剰余金を積み上げることです。

メリット デメリット
事業の根本的な改善につながる

持続可能な財務体質の構築が可能

株主価値の向上が期待できる

改善に時間を要する場合が多い

市場環境や競合状況に左右される

1年以内の猶予期間内での実現が困難な場合がある

損益計算書上の当期純利益が黒字化すれば、その分だけ貸借対照表の純資産が増加し、債務超過の解消に直結します。

増資(第三者割当増資)の活用

第三者割当増資とは、会社が新しく株式を発行し、それを特定の投資家に引き受けてもらうことで資金を調達する方法です。

投資家から払い込まれたお金は「資本金」や「資本準備金」として会社に積み上がるため、純資産を直接増やすことができ、債務超過の解消に効果があります。

実行までの目安はおおよそ3〜6か月程度です。

一方で、新しい株主が入ることで既存株主の持ち株比率が下がる(希薄化する)点には注意が必要です。条件によっては株主総会での承認が必要になる場合もあります。

ジーケーパートナーズでは、全国20を超える都府県で中小企業活性化協議会の外部専門家として活動してきた実績を活かし、これまで数多くの債務超過企業の再生支援M&Aを絡めた再建スキームを手がけてきました。

「債務超過により上場廃止のリスクがある」「金融機関への説明に困っている」といったお悩みをお持ちの経営者の方は、どうか一人で抱え込まず、専門家にご相談ください。

御社の状況に合わせて、債務超過の解消・上場維持に向けた具体的なアドバイスをご提供いたします。

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DES(デット・エクイティ・スワップ)の実施

DES(デット・エクイティ・スワップ)とは、金融機関などからの借入金を株式に転換することで、負債を減らしながら資本を増加させる手法です。

DESには下記のようなメリットがあげられます。

  • 債務削減と資本増強を同時に達成できる
  • 金融機関からの支援を得ることで、再建への信頼性が高まる
  • 会社にとって新たな資金流出を伴わない

DESの留意点(税務・実務上の注意)は下記の通りです。

  • 債務免除益が発生する場合があるため、課税リスクを考慮する必要がある
  • 金融機関側では貸倒損失処理が必要となるため、銀行の理解と協力が不可欠
  • 株式の適正な評価額(株価算定)が重要であり、外部専門家の関与が望ましい

DESを実行するには、金融機関との事前協議が欠かせません。

特に、株式評価額や転換条件の妥当性を十分に検討し、双方が納得できる形を構築することが成功のカギとなります。

含み益のある資産売却による財務改善

含み益のある不要資産やノンコア事業を売却して現金を確保し、借入金の返済に充当することで純資産(自己資本)を改善する方法です。

短期の資金確保と財務体質の是正を同時に進められる、債務超過解消の有効策です。

売却対象となる資産は下記の通りです。

  • 本業に直接関係のない不動産(遊休地・社宅・投資用不動産など)
  • 子会社株式・持分(ノンコア事業のカーブアウトも含む)
  • 有価証券(上場・非上場の保有株式、投資持分)
  • 知的財産権(特許・商標・著作権、ソフトウェア資産)
  • 車両・機械設備などの減価償却資産(セール&リースバックも検討可)

売却価格の妥当性や売却による事業への影響を慎重に検討し、適切なタイミングでの実行が重要です。

債務免除の交渉

金融機関や取引先との交渉によって、債務の一部免除を受ける方法もあります。

返済負担を直接的に軽減できるため、資金繰り改善や純資産の改善につながる有効な手段のひとつです。

ただし、債務免除を受けた場合には、その分が「債務免除益」として課税対象となる可能性があります。

税務処理を誤ると一時的に利益が計上され、逆に資金繰りを圧迫するリスクもあるため、税務面での十分な検討と専門家のサポートが不可欠です。

さらに、免除交渉を進める際には、金融機関や取引先に対して経営改善計画書や返済可能性の根拠資料を提示し、誠意を持った交渉姿勢を示すことが重要です。

M&A(事業譲渡・会社売却)による再生

事業の一部または全部を第三者に譲渡(M&A)することで、現金を確保し財務体質を改善する方法があります。

特に、収益性の高い事業を適正な評価額で売却できれば、短期間で大幅な改善が期待できます。

M&Aによる主なメリットは下記の通り。

  • 短期間での財務改善が可能
  • 不採算事業からの撤退による経営資源の集中
  • 買収企業の専門性や資本力を活用した事業価値の向上
  • 適切な買収先選定と交渉戦略による企業価値の最大化

また、事業譲渡は金融機関との調整を伴う場合も多く、債務超過企業に特有の再生スキームを理解したM&A支援が不可欠です。

M&A は単なる売却ではなく、債務超過からの再建スキームとしても有効です。

債務超過企業が M&A を成功させる進め方は以下の記事で解説しています。

関連記事|債務超過企業でもM&Aは可能!成功のための5つのステップ

債務超過企業が活用できる法的手続きと支援制度

債務超過からの企業再生を図るうえでは、法的手続きや公的な支援制度の活用も重要な選択肢となります。

単なる資産売却や借入条件の見直しだけでは限界がある場合、これらの制度を上手に活用することで、抜本的な財務改善と事業再建が可能となります。

本章では、

  • 主な法的再生手続き(民事再生法・会社更生法など)の特徴と流れ
  • 中小企業向けの公的支援制度(中小企業活性化協議会・私的整理ガイドラインなど)
  • 上場企業における再生手続きと上場維持の関係

について詳しく解説します。

民事再生法・会社更生法の適用

債務超過企業が法的手続きを通じて再建を図る際には、民事再生法と会社更生法が代表的な制度です。

民事再生法

  • 事業を継続しながら再建可能
  • 経営陣が引き続き事業運営を行えるため、上場維持の可能性を残せる
  • 手続きが比較的簡潔で、中小企業に広く利用されている
  • 手続期間:申立から認可まで約6〜12か月

会社更生法

  • より厳格な手続きを経て再建を行う制度
  • 裁判所により管財人が選任され、経営陣は事業運営から退く
  • 主に大規模企業での適用例が多い
  • 手続期間:申立から認可まで約1〜3年

私的整理ガイドラインの活用

私的整理とは、裁判所を通さずに金融機関や主要債権者との合意により企業再建を図る手法です。

法的手続きに比べて柔軟性が高く、特に上場企業の場合には株主や投資家への影響を最小限に抑えられるメリットがあります。

主な特徴は下記の通りです。

  • 手続きの迅速性:裁判所の関与がないため、再建スピードが早い
  • 取引先への影響が軽微:信用不安の拡大を防ぎやすい
  • 事業継続の容易性:経営陣が事業運営を続けながら再建を進められる
  • 柔軟な計画策定:法的手続きに比べ、経営実態に即した再建計画を立てやすい

ポイントとしては、

  • 中小企業にとっては特に有効:取引先や従業員に与える影響を抑えつつ、金融機関と協議して債務整理や返済条件の調整を行える
  • 専門家の支援が不可欠:債権者間の調整や計画の妥当性を示すには、中小企業活性化協議会などの公的支援や再生専門家の関与が成功のカギ

事業再生ADRの利用

ADR(AlternativeDisputeResolution:裁判外紛争解決手続き)は、裁判所を通さずに中立的な専門機関の仲介を受けながら、債務整理や再建を進める方法です。

法的整理よりも柔軟で、私的整理よりも透明性・中立性が担保されるのが特徴です。

ADRは、以下の条件を満たす場合に活用が可能です。

  • 事業価値があること(将来の収益回復の見込みがある)
  • 関係者の協力が得られること(金融機関や主要債権者が交渉に応じる姿勢を示している)
  • 再生計画の実現可能性があること(返済可能性を裏付ける計画が策定されている)

ADRのメリットは下記の通り。

  • 中立的な専門機関が仲介することで、債権者との交渉を円滑に進めやすい
  • 裁判所を通さないため迅速に手続きが進む
  • 企業の信用不安を最小限に抑えつつ事業継続を目指せる

地域経済活性化支援機構による支援

地域経済活性化支援機構REVIC:RegionalEconomyVitalizationCorporationofJapan)は、地域の中核企業や雇用・産業に大きな影響を与える企業の再生を目的とした官民ファンドです。

主に以下のような内容を支援します。

  • 資金支援(出資・融資による資本注入や資金繰り改善)
  • 経営支援(経営改善計画の策定支援、専門人材の派遣)
  • 事業再編支援(M&A・事業譲渡・事業分割などの再編スキーム活用)

REVICは、金融支援だけでなく経営面・事業面での包括的なサポートを行うのが特徴です。

特に、地域経済への影響が大きい企業に対しては、官民一体となった体制で再建を後押しします。

債務超過からの事業再生を成功させるポイント

債務超過から抜け出すうえで最も重要なのは、早期に対応することです。

問題が深刻化する前に専門家へ相談すれば、選択肢の幅を広げ、資金繰り悪化や取引停止といった致命的な事態を回避できる可能性が高まります。

相談先を選ぶ際のポイントは、次の通りです。

  • 企業再生の実績が豊富であること
  • 上場企業を含む支援経験があること
  • 金融機関との交渉力があること
  • 税務・法務に関する専門知識を有すること

企業再生には、弁護士・公認会計士・経営コンサルタントなど各分野の専門家の協力が欠かせません。

また、M&Aや事業再編を検討する場合には、実績豊富な専門機関と連携することで、より効果的な解決策を見つけられます。

まとめ

債務超過に陥った場合でも、適切な対策を講じれば上場廃止は回避可能です。

重要なのは、東京証券取引所の上場廃止基準(債務超過の解消要件など)を正しく理解し、期限内に改善策を実行することです。

≪主な回避策の例≫

  • 黒字化による純資産の回復(収益性改善・コスト削減・事業再編)
  • 増資による自己資本の強化(第三者割当増資・公募増資)
  • 資産売却による債務返済(遊休不動産・子会社株式・有価証券)
  • M&Aを活用した再建(事業譲渡・資本提携・スポンサー支援)

さらに、民事再生法や私的整理ガイドラインなどの法的手続きや公的支援制度を活用することで、事業を継続しながら再建を進める道も開かれています。

 

ジーケーパートナーズでは、企業再生・事業承継に特化した専門家チームが、これまでに数多くの債務超過に陥った上場企業の再建支援を手がけてきました。

債務超過は深刻な問題ですが、早期にご相談いただければ選択肢は広がり、黒字化・増資・資産売却・M&A・公的支援の活用など、多角的な解決策をご提案できます。

もし現在、上場廃止の危機に直面している経営者の方は、一人で悩む必要はありません。

専門家とともに最適な道を見つけ、事業を継続しながら財務改善を実現しましょう。

一人で悩まずお気軽にご相談ください。

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About メディア担当

当社は企業再生コンサルティング会社として、中小企業活性化協議会の外部専門家を務めています。財務・事業デューデリジェンスや再生計画の策定支援をはじめ、私的整理ガイドラインを活用した事業譲渡や会社分割まで、一貫したサポートが可能です。また、債務超過案件における再生スキームを前提としたM&A仲介を得意としており、一般的なM&A仲介会社では対応が難しい案件にも対応しています。

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