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「2025年09月」の記事一覧

2025年9月の投稿


事業継承と事業承継の違いとは?正しい使い分けと意味を徹底解説

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事業を次の世代へ引き継ぐ場面で「事業継承」と「事業承継」という2つの言葉を見かけることがあります。どちらも似たように見えますが、実は意味や使い方に微妙な違いがあることをご存じでしょうか?

この記事では、

  • 「事業継承」と「事業承継」の意味の違い
  • 法的な立場での使い分け
  • ビジネスの現場での具体的な使い方

について、わかりやすく解説します。

経営者や後継者をはじめ、税理士・弁護士・中小企業診断士など、事業承継に関わる専門家の方にとっても、実務に役立つ内容となっています。

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事業継承と事業承継は引き継ぐ対象により使い分ける!

「事業を引き継ぐ」と一口に言っても、「継承」と「承継」という2つの表現があります。

実はこの違いは、引き継がれる内容の“抽象度”や“範囲の広さ”に関係しています。

  • 継承」は、具体的で限定されたものを引き継ぐときに使われます。
    →継承の例:王位の継承、伝統文化の継承、財産の継承、技術の継承
  • 承継」は、抽象的で包括的なものを引き継ぐときに使われるのが一般的です。
    →承継の例:経営理念の承継、企業精神の承継、事業の承継、職務の承継

このように、「継承」と「承継」はどちらも「受け継ぐ」という意味を持っていますが、何を引き継ぐのかによって使い分けがされているのです。

次に、それぞれの言葉の意味をより詳しく解説していきます。

「継承」の言葉の意味

継承」とは、先代から義務・財産・権利など、具体的で形のあるものを引き継ぐことを意味します。

たとえば、王位の継承、財産の継承といった使い方が代表的です。

これらは、目に見える物理的な資産や、法律上はっきりと定義された権利・義務など、明確に“所有”や“移転”ができる対象を引き継ぐ場面で使われます。

つまり「継承」は、範囲が限定されていて客観的に把握しやすいものの引き継ぎを表す言葉だと言えるでしょう。

「承継」の言葉の意味

一方で「承継」は、先代から地位・精神・身分・職務・事業といった、抽象的で目に見えないものを受け継ぐことを意味します。

たとえば、経営理念、企業文化、ノウハウなど、無形の価値を含む広い意味での引き継ぎを表現する際に使われるのが一般的です。

特に事業の引き継ぎにおいては、単なる経営権や財産といった「モノの移転」だけでなく、以下のような抽象的かつ包括的な要素も後継者が受け継ぐべき重要な内容となります。

  • 企業理念や経営ノウハウ
  • 事業への想いやビジョン
  • 顧客や取引先との信頼関係

現代のビジネスにおいては、企業価値の多くがこうした無形資産に依存しているため、事業引き継ぎの場面では「継承」よりも「承継」という表現の方がより適切で実態を反映していると考えられています。

関連記事|事業承継の相談先はどこ?専門家選びから成功のポイントまで徹底解説

 

法的・制度的な観点から見た正しい表記

事業の引き継ぎに関する法律や公的制度では、いずれも「承継」という表記が正式に用いられています。

これは、事業の引き継ぎが単に財産や契約といった形あるものだけでなく、経営理念や組織文化などの無形要素も含む、包括的なプロセスであるという考えに基づいています。

具体的に、どのような法律や制度で「承継」が使われているのか、次に詳しく見ていきましょう。

中小企業庁の公式見解

中小企業庁では「事業承継」という表記を公式に採用しており、関連する政策資料やガイドラインにおいても、この表現が一貫して使用されています。

この理由は明確で、事業の引き継ぎが単なる財産や経営権の移転にとどまらず、経営理念・企業文化・人材といった無形資産まで含めた“包括的なプロセス”であるという考え方に基づいています。

中小企業庁が実施している事業承継支援策も、こうした理解を前提に設計されており、以下のような多面的な支援が組み込まれています。

  • 財務支援(資金繰りや株式移転等の調整)
  • 経営ノウハウの承継支援
  • 後継者教育や人材育成
  • 第三者承継に関するマッチング支援 など

このように、「承継」という言葉の選定自体が、現代の事業引き継ぎの実態と課題を正確に反映しているのです。

法律用語としての「承継」

承継」は、権利や義務を引き継ぐことを意味する法律用語として確立されており、多くの法律や制度の中で正式な表現として使用されています。

実際に、以下のような法律や制度においても、「承継」という言葉が明確に使われています。

  • 経営承継円滑化法
  • 事業承継税制
  • 中小企業経営承継円滑化法

これらの法制度では、事業承継を単なる財産や資産の移転ではなく、「経営そのものを引き継ぐ」重要な取り組みとして位置づけています。

つまり、事業承継とは、

  • 経営権の移転
  • 経営理念や企業文化の承継
  • 組織や人材、関係性の維持と発展

などを含めた、企業の継続と発展に向けた包括的なプロセスであると、法律上も明確に定義されているのです。

契約書や公的文書での表記基準

承継」は、契約書や条文など法律文書の中でも頻繁に使用される用語であり、法律実務の世界では標準的な表記として定着しています。

これは、事業や会社の引き継ぎが、単なる引渡しではなく、法律上の手続きを経た正式な権利・義務の移転であることに由来します。

たとえば、以下のような重要な契約書類では、「承継」という表現が一貫して用いられています。

  • 株式譲渡契約書
  • 事業譲渡契約書
  • 合併契約書
  • 会社分割契約書 など

これらの契約においては、会社や事業に関わる地位・責任・義務などを正確に記述する必要があるため、「承継」という用語が法的にも適切なのです。

また、法的効力や契約解釈における曖昧さを避けるためにも、用語の統一と厳密な使用が重視されており、その観点からも「承継」の使用が推奨されています。

 

事業承継で引き継がれる3つの要素

事業承継は、単なる引き継ぎ手続きではなく、多面的かつ複雑なプロセスです。

企業の継続と発展を実現するためには、相互に関連し合うさまざまな要素を、総合的・計画的に引き継ぐことが欠かせません。

ここでは、事業承継において特に重要とされる代表的な3つの要素について、順を追って解説します。

経営権の承継

事業承継の第一の柱は、経営権の承継です。

後継者は、会社の意思決定権を担う存在として、経営権を引き継ぎ、将来の方向性を決定する責任を担います。

経営権の確立には、株式の保有比率が大きな鍵となります。

一般的には、全株式の3分の2(66.6%)以上を保有することで、重要な決議に対する安定的な意思決定が可能になります。

経営権承継を円滑に進めるためのポイントは、以下のようなものがあります。

  • 株式の移転計画を早期に策定する
  • 経営方針の継続と変革のバランスを取る
  • 後継者の選定と育成プロセスを明確にする
  • 既存株主との合意形成と議決権の安定化

とくに、ステークホルダーとの良好な関係づくりや、経営能力の計画的な育成は、企業価値の維持・向上に直結します。

単に株を移すだけではなく、「経営を任せられる人材をつくること」こそが本質的な承継であると言えるでしょう。

有形資産の承継

事業承継では、企業が保有する有形資産を正確かつ効率的に引き継ぐことが重要です。

これらの資産は、企業の事業運営における具体的な基盤であり、承継の際には評価・税務・移転手続きといった多面的な対応が求められます。

承継対象となる主要な有形資産には、以下のようなものがあります。

  • 株式(自社株式および投資有価証券)
  • 資金・預金(運転資金および投資資金)
  • 不動産(事業用地、工場、店舗、賃貸物件など)
  • 設備・機械類(製造設備、IT機器、車両など)
  • 在庫資産(商品、原材料、仕掛品など)

これらの評価額算定や税務上の取り扱い、移転時期の調整は丁寧に実行しましょう。

特に不動産や高額設備は承継方法により税負担が変わるため、専門家との連携が不可欠となります。

無形資産(知的財産)の承継

無形資産は、事業承継において最も重要でありながら、最も承継が難しい要素の一つです。

これらは企業の競争優位性の源泉であり、適切に引き継がれなければ、企業価値が大きく毀損するリスクさえあります。

承継すべき主な無形資産は、以下の通りです。

  • 経営理念・企業文化(創業精神、価値観、行動規範)
  • 技術・ノウハウ(製造技術、営業手法、管理システム)
  • 人脈・取引先との関係性(顧客基盤、仕入先、金融機関)
  • ブランド価値(商標、評判、市場での地位)
  • 特許権・著作権などの知的財産(知的財産権、営業秘密)

これらの資産は、書面だけで引き継げるものではなく、時間をかけた“人と人との引き継ぎ”が不可欠です。

特に以下の点が重要なポイントとなります。

  • 段階的な引き継ぎと実地の継承
    →OJTや共同訪問・共同経営などを通じ、後継者に“経験として”引き継ぐ必要があります。
  • 社内外との信頼関係の再構築
    →取引先や従業員との信頼関係は、後継者が直接時間をかけて築いていくことが求められます。
  • 文書化・仕組み化の推進
    →属人化された技術やノウハウをマニュアル化・システム化することで、承継の再現性を高めます。

無形資産の承継は、一朝一夕にはできません。

だからこそ、事業承継を早期に検討し、十分な時間を確保することが、企業の持続的な成長に直結するのです。

 

事業承継の種類と特徴

事業承継には、誰に事業を引き継ぐかによっていくつかの方法があります。

それぞれにメリット・デメリットがあり、企業の状況や後継者の有無によって最適な選択肢は異なります。

  • 親族内承継
  • 親族外承継(MBO:マネジメント・バイアウト)
  • M&Aによる承継

以下でそれぞれの特徴を詳しくみていきましょう。

親族内承継

親族内承継は、日本企業において最も伝統的で一般的な事業承継の方法です。

創業者の子や親族を後継者とすることで、企業の理念や文化の継続性を保ちやすいという点が大きな特長です。

メリットは下記の通りです。

  • 理念・文化の継承が容易:創業者と価値観を共有しやすく、経営の方向性がぶれにくい
  • 社内外からの理解を得やすい:従業員や取引先との関係性がスムーズに引き継がれやすい
  • 計画的な後継者育成が可能:時間をかけて教育・経験を積ませることができる
  • 相続・贈与を活用した株式移転が可能

一方デメリットは下記の通りです。

  • 適任の親族がいない場合がある:経営能力・意欲に乏しい後継者しかいないケースもある
  • 相続トラブルのリスク:法定相続人が複数いる場合、株式の分散や争族問題が発生しやすい
  • 相続税や贈与税の負担:計画的な税務対策を講じなければ、承継後の経営に影響を与える可能性がある

この方法が適しているケースは下記の通りです。

  • 経営に適した親族が存在する
  • 創業者の理念や企業文化を色濃く残したい
  • 社内外に対して安定感のある承継を望む

親族外承継(MBO)

親族外承継は、親族以外の役員や従業員が後継者となる方法であり、近年ではとくにMBO(マネジメント・バイアウト)=経営陣による自社買収が有力な選択肢として注目を集めています。

親族に適任者がいない場合や、能力・意欲のある社内人材が存在する場合に有効な承継手段です。

メリットは下記の通りです。

  • 企業文化の継続が期待できる:社内の方針や価値観を理解しているため、スムーズな引き継ぎが可能です
  • 事業の継続性が高い:内部事情に精通しており、既存の人脈やノウハウを活かせます
  • 能力と意欲を重視した後継者選定が可能:経営資質を見極めて選ぶことができるため、組織の活性化にもつながります
  • 従業員のモチベーション向上が期待できる:「身近なリーダー」への承継は現場の納得感を得やすい傾向があります

一方デメリットは下記の通りです。

  • 後継者に資金負担がかかる:自社株式の取得には多額の資金が必要で、資金調達が課題となる場合があります
  • 親族や株主からの理解が得にくいことがある:「血縁者でない」ことへの抵抗や不信感が障壁となるケースもある
  • 慎重な準備と制度設計が必要:株式取得スキーム、経営者としての資質見極め、ステップごとの引き継ぎなどを計画的に進める必要があります

この方法が適しているケースは下記の通りです。

  • 親族に適任者がいない
  • 社内に能力・実績のある人材がいる
  • 現場主導の経営体制を重視したい

M&Aによる承継

M&A(合併・買収)は、第三者への企業売却を通じて事業を承継する方法です。

とくに後継者がいない中小企業や、スピーディな成長戦略を描きたい企業にとって、有力な選択肢となっています。

メリットは下記の通りです。

  • 創業者利益を確保できる:企業売却によってリタイア後の資金を確保しやすくなります
  • 後継者不在問題の解決策として有効:親族や社内に後継者がいない場合でも、事業を継続できる道が開けます
  • 事業の成長・拡大のチャンスが生まれる:買い手企業とのシナジーにより、事業規模や展開地域の拡大が可能になります
  • 従業員の雇用維持が期待できる:事業が継続することで、雇用の安定にもつながります

一方デメリットは下記の通りです。

  • 企業文化の変化・喪失リスク:買い手企業の文化や経営方針が大きく異なる場合、従業員の混乱やモチベーション低下を招くおそれがあります
  • 心理的な抵抗感:「育ててきた会社を他人に譲る」という点に、経営者自身が強い葛藤を感じるケースもあります
  • 価格交渉や契約の難しさ:売却価格の妥当性や契約条件の調整には高度な専門知識と経験が必要です。仲介機関や専門家のサポートが不可欠です

この方法が適しているケースは下記の通りです。

  • 後継者不在で事業は継続したい:経営者が引退を希望している
  • 事業シナジーが期待できる買い手が存在する:財務状況・収益性が一定以上あり、売却による利益を確保できる

関連記事|事業承継M&Aとは?メリット・デメリットから成功のポイントまで徹底解説

ジーケーパートナーズでは、一般的なM&A仲介会社では対応が難しい「債務超過案件」にも積極的に対応しております。

企業再生や私的整理の実務に精通した専門家が在籍しており、以下のようなケースでも最適な承継スキームをご提案可能です。

  • 私的整理ガイドラインを活用した事業譲渡
  • 再生スキームを組み込んだM&A支援
  • 財務リスクを整理しながらの第三者承継の実行

財務状態が不安定な企業であっても、希望ある承継・再出発の道筋を設計することが可能です。

企業の実情に即した、現実的かつ効果的な事業承継の支援を行っております。

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事業承継を成功させるためのポイント

事業承継は、単なる「引き継ぎ」ではなく、企業の未来を左右する重大な経営課題です。

成功の鍵は、早期の着手計画的な準備、そして関係者との丁寧な合意形成にあります。

以下に示すポイントを押さえることで、スムーズかつ効果的な事業承継の実現に大きく近づくことができ

早期に準備をする

事業承継は、一朝一夕で完了するものではなく、中長期にわたる計画的なプロセスです。

とくに、5年〜10年の準備期間を確保することが、円滑な承継の実現には欠かせません。

早い段階から準備を始めることで、下記のような多様な課題に対して余裕をもって対応できます。

  • 後継者の育成・評価・信頼獲得
  • 税務対策
  • 事業基盤の強化
  • ステークホルダーとの関係構築 など、

また、市場環境の変化や経営者の急な体調不良・退任といった予期せぬ事態にも柔軟に対応できる体制を整えることができる点も、早期準備の大きな利点です。

後継者の育成と能力を開発する

後継者の育成は、事業承継を成功させるための最重要ステップのひとつです。

単に業務を引き継ぐだけではなく、企業を牽引するリーダーとしての資質や能力を段階的に育てることが求められます。

そのためには、計画的かつ体系的な育成プログラムを設計・実施する必要があります。

  • 経営スキルの習得
  • 業界知識の蓄積
  • リーダーシップの発揮
  • ステークホルダーとの関係構築
  • 危機管理能力

後継者育成は、実務経験(OJT)外部研修(OFF-JT)を組み合わせることが効果的です。

経営の現場で実践を重ねながら、必要に応じて外部のセミナーや研修で知識を補完することで、バランスの取れた成長が可能になります。

また、

  • 段階的に責任範囲を広げる
  • 定期的な評価とフィードバックを行う

といったプロセスを通じて、育成の進捗を可視化し、確実な定着を図ることが重要です。

専門家の活用と連携体制を確保する

事業承継には、法務・税務・財務などの複雑な専門的知識が不可欠です。

これらを経営者自身がすべてカバーするのは現実的ではなく、信頼できる専門家とチームを組むことが成功への近道となります。

  • 税理士
  • 弁護士
  • 公認会計士
  • 事業承継コンサルタント
  • 金融機関(銀行・信金など)

承継プロジェクトの早い段階から、各分野の専門家でチームを組成し、役割を明確化することが重要です。

さらに、定期的な情報共有と協議の場を設けることで、承継戦略の一貫性とスピードが高まります。

専門家と経営者・後継者が連携して進めることで、リスクの回避だけでなく、より戦略的な承継が可能になるのです。

事業承継における税務対策と支援制度を活用する

事業承継には、多額の相続税や贈与税、株式の評価額に基づく課税負担が発生する可能性があり、

適切な税務対策と各種支援制度の活用が、成功の大きなカギを握ります。

特に中小企業向けには、以下のような公的な支援策が整備されています。

  • 事業承継税制(相続税・贈与税の納税猶予制度)
  • 日本政策金融公庫の「事業承継・引継ぎ支援資金」
  • 信用保証協会による保証制度

これらの制度をうまく活用することで、

  • 事業承継にかかるコストを大幅に軽減
  • 後継者の資金負担の緩和
  • 承継プロセスの加速と安定化

といったメリットが得られます。

ただし、各制度には適用条件・手続き期限・事後要件(雇用確保・事業継続など)が定められており、専門家との連携による正確な制度設計と申請手続きが不可欠です。

 

まとめ

事業継承」と「事業承継」はどちらも“事業を引き継ぐ”という意味を持ちますが、「継承」は財産や権利などの具体的な対象に使われるのに対し、「承継」は経営理念・企業文化なども含む包括的な引き継ぎを意味します。

現代の事業承継においては、この「承継」という概念がより適切であり、その実現には以下のような取り組みが欠かせません。

  • 早期の準備開始(5〜10年が目安)
  • 後継者の計画的な育成と評価
  • 税務・法務の対策と専門家の活用
  • 公的支援制度の効果的な活用

また、企業の実情に応じて、親族内承継親族外承継(MBO)M&Aによる第三者承継といった方法から最適な手段を選ぶことも重要です。

事業承継は、単なる引き継ぎではなく、企業の未来と価値をつなぐ経営戦略です。

だからこそ、今からの準備と行動が、次世代の成功を左右します。

ジーケーパートナーズは、中小企業活性化協議会の外部専門家として豊富な支援実績を持つ、企業再生・事業承継の専門コンサルティング会社です。

財務状況が厳しい企業様においても、私的整理ガイドラインの活用や再生スキームを組み込んだ承継支援など、状況に応じた最適な方法で円滑な事業承継をお手伝いしております。

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事業承継の相談先はどこ?専門家選びから成功のポイントまで徹底解説

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事業承継は、企業の将来を左右する重要な経営課題です。成功の鍵は、信頼できる相談先を見つけることにあります。

後継者の選定や税務対策など、事業承継にはさまざまな複雑な問題が絡んでいます。そのため、専門的な知識と豊富な実績を持つ専門家に相談することが非常に重要です。

本記事では、事業承継の主な相談先の種類選び方のポイント相談を成功させるための準備について、分かりやすく解説します。

たとえ債務超過や経営が厳しい状況でも、諦める必要はありません。

ジーケーパートナーズでは、中小企業活性化協議会の外部専門家としての豊富な経験と、企業再生に関する専門知識を活かし、一般的な相談先では対応が難しい複雑な事業承継にも数多く対応してきました。

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事業承継の主要な相談先一覧

事業承継の相談先にはさまざまな種類があり、それぞれ専門分野や提供するサービスが異なります

まずは、主な相談先ごとの特徴を確認してみましょう。

このあと、各相談先について詳しく解説していきます。

相談先 主な専門分野 メリット
事業承継・引継ぎ支援センター          総合的な事業承継支援 公的機関の信頼性、幅広いサービス
商工会議所     経営全般・事業承継    地域密着、継続的サポート      
税理士  税務・相続対策 税務リスク回避、自社株評価   
公認会計士     財務・企業価値評価    財務分析、デューデリジェンス
弁護士 法務・契約関連  法的リスク回避、契約書作成   
金融機関         資金調達・M&A仲介      資金面サポート、継続的関係   
M&A仲介会社   第三者承継・M&A 豊富なネットワーク、専門性   
事業承継コンサル        総合的な承継支援        中立的な立場での一気通貫の伴走

以下で各相談先の詳しい内容を見ていきましょう。

公的機関・支援センター

事業承継・引継ぎ支援センターは、国が設置した公的な相談窓口で、中小企業の事業承継に関するあらゆる相談に対応しています。

全国47都道府県に設置されており、無料で専門的なアドバイスを受けられるのが最大のメリットです。

センターでは、親族内承継から第三者承継まで、さまざまな承継方法に対応し、以下のような幅広いサービスを提供しています。

  • 後継者探し
  • 事業計画の策定支援
  • M&A仲介

さらに、「後継者人材バンク」を活用した後継者とのマッチングや、民間のM&A仲介業者と連携した総合的な支援体制も整備されています。

専門士業(税理士・公認会計士・弁護士)

税理士・公認会計士・弁護士などの専門士業は、それぞれの専門分野を活かし、事業承継において重要な役割を果たします。

税務・財務・法務などの分野で高度な専門知識を持ち、事業承継を円滑に進めるための心強いパートナーといえるでしょう。

以下に、各士業の主な特徴をまとめました。

専門士業 専門分野 主なサービス内容
税理士 税務・相続対策 ・相続税・贈与税対策

・事業承継税制の活用

・自社株評価の最適化

公認会計士     財務・企業価値評価    ・企業価値評価

・財務デューデリジェンス

・承継後の経営計画策定

弁護士 法務・契約関連  ・株式譲渡契約書の作成

・相続関連の法的手続き

・後継者間の紛争予防

税理士は、非上場企業の自社株評価において、専門的な知識を活かして複雑な計算を行います。

公認会計士は、M&Aにおける企業価値の適正な算定を担い、その結果が交渉の成否に大きく影響します。

弁護士は、法的トラブルを未然に防ぎ、必要な手続きを適切に進めることで、安全かつ確実な事業承継をサポートします。

金融機関

銀行や信用金庫などの金融機関は、事業承継に必要な資金調達の支援に加え、承継後の経営を継続的にサポートしてくれます。

長年の取引を通じて企業の財務状況を把握しているため、現実的で実行可能な承継計画の立案が可能です。

金融機関を活用する主なメリットは、事業承継が完了した後も経営コンサルタント的な立場で支援を受けられる点です。

ただし、金融機関が自社の利益を優先する場合もあるため、提案内容の客観性や中立性には注意が必要です。

近年では、多くの金融機関がM&A仲介サービスも提供しており、第三者承継を検討する企業にとっては、有力な選択肢のひとつとなっています。

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、第三者への事業承継に特化した専門サービスを提供しています。

買い手企業の選定から交渉、契約の締結まで、一連のプロセスをトータルでサポートしてくれるのが特徴です。

豊富なネットワークと専門的な知見を活かし、最適な買い手企業とのマッチングを実現できる点が最大の強みです。

ただし、一般的なM&A仲介会社は株式売買による承継を前提としているため、債務超過の企業案件には対応しないケースも多い点に注意が必要です。

関連記事|M&Aの相談先・窓口・センターを徹底比較!無料相談の活用方法も解説

ジーケーパートナーズでは、私的整理ガイドラインを活用した事業譲渡や特別清算などを組み合わせた、複雑な状況にも対応できるソリューションを提供しています。

当社は、承継方法の選定から実行までを一貫して支援し、企業ごとの状況に応じた最適な承継戦略をご提案します。

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そもそも事業承継相談の重要性とは?

事業承継の相談は、企業の持続的な成長とスムーズな世代交代を実現するための専門的な支援サービスです。

中小企業庁の調査によれば、経営者の高齢化が進む一方で、多くの企業が「後継者がいない」「どの承継方法を選ぶべきか分からない」といった悩みを抱えています。

事業承継には、主に以下の3つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

  • 親族内承継
  • 従業員承継
  • 第三者承継(M&A)

どの方法を選ぶべきかを判断するには、企業の現状や将来性の分析、後継者候補の適性評価など、多角的な検討が必要です。

また、専門家に相談することで、法的手続きの整備承継計画の最適化など、事業承継を成功に導くための包括的なサポートを受けることができます。

スムーズな事業承継を実現するには、早めの準備信頼できる相談先の選定が重要なポイントです。

 

相談先選びの重要なポイント

事業承継を成功させるためには、信頼できるコンサルタントを選ぶことが不可欠です。

コンサルタントは数多く存在しますが、自社の課題に合った最適なパートナーを見つけるためには、明確な選定基準を持つことが重要です。

特に注目すべきポイントは、次の4つです。

  • 専門性と実績の有無
    ― これまでの支援実績や業界理解を確認しましょう。
  • 相談内容に応じた専門知識があるか
    ― 税務、法務、M&Aなど、自社のニーズに対応できる知識があるかを見極めます。
  • 費用体系と支払いのタイミング
    ― 料金の明確さや、成果報酬型かどうかなどを事前に確認しましょう。
  • 他の専門家や関連機関との連携体制
    ― 弁護士、税理士、金融機関などとのネットワークも重要な判断材料です。

これらのポイントを踏まえて選ぶことで、事業承継を円滑に進めるための信頼できるパートナーを見つけることができます。

次章では、それぞれの項目について詳しく解説します。

専門性と実績の確認

事業承継の相談先を選ぶ際には、まずその「専門性」と「実績」をしっかり確認することが重要です。

自社の業界や企業規模に近い事例で、どのような成功実績があるかを調べましょう。また、どのような専門資格や認定を持っているかも信頼性を見極める大切なポイントです。

事前にWebサイトなどで実績を確認するだけでなく、導入前に複数回の打ち合わせを行い、担当者の知識や対応力を直接見極めることをおすすめします。

とくに以下のような国家資格や専門認定を持つコンサルタントがいるかどうかは、重要な判断材料となります。

  • 税理士
  • 公認会計士
  • 弁護士
  • 中小企業診断士
  • 事業承継に関する公的・民間の専門認定保有者 など

さらに、過去の成功率や顧客満足度、業界内での評判なども参考にしながら、信頼できるパートナーを選びましょう。

相談内容に応じた専門知識の有無

事業承継を相談する際は、実績だけでなく、相談内容に応じた「専門知識」があるかどうかも重要な選定ポイントです。

たとえば、

  • 金融機関や公認会計士は「財務面」の専門家
  • 弁護士は「法務面」
  • 税理士は「税務面」

に強みを持っています。

自社の課題がどこにあるかによって、適切な相談先は異なります。

たとえば、

  • 税務対策が中心であれば税理士
  • M&Aによる第三者承継であればM&Aの専門家
  • 後継者の育成や組織内承継が課題であれば、人材育成や組織戦略に詳しい支援者

が適しています。

さらに、複数の課題が絡み合っている場合には、各分野の専門家と連携しながら対応できる、総合的な支援体制を持つ相談先を選ぶことが効果的です。

費用体系と支払いタイミング

事業承継にかかる費用は、相談先によって大きく異なります

一般的には、以下のような複数の料金で構成されています。

  • 着手金
  • 月額顧問料
  • 成功報酬(成果報酬) など

そのため、総費用を正確に把握したうえで、「得られる効果」と比較し、費用対効果を慎重に検討することが大切です。

たとえば、公的機関は基本的に無料でサービスを提供していますが、民間の専門家に依頼する場合は有料となります。

ただし、費用が安いからといって必ずしも良いとは限りません

専門性の高いコンサルタントによる質の高い支援は、企業価値の向上や税務面でのメリットにつながる可能性があります。

また、支払いのタイミングも重要な検討ポイントです。

着手金が必要なケースと、成功報酬のみのケースとでは、初期の資金負担に大きな違いが生じます。

専門家や関連機関との連携体制

事業承継にはさまざまな課題が関わるため、各分野の専門家と連携できる体制を持つ相談先を選ぶことが大切です。

税務・法務・財務など、一人の専門家だけでは対応しきれない複雑な問題も、複数の専門家が連携することで効果的に解決できます。

また、事業承継は短期間で終わるものではなく、中長期にわたるプロジェクトになるのが一般的です。

そのため、継続的なサポート体制が整っているかどうかも、相談先を選ぶ際の重要な判断基準です。

くわえて、次の点も事前に確認しておきましょう。

  • 担当者が途中で変更されるリスクはないか
  • 緊急時にすぐ対応してもらえる体制があるか

安心して長期的に任せられるパートナーを見つけることが、成功への第一歩です。

 

まとめ

事業承継の相談先選びは、企業の将来を大きく左右する重要な決断です。

公的機関から民間の専門家まで、相談先にはさまざまな選択肢があります。

その中から、自社の現状や課題に合った最適な相談先を見つけることが、事業承継を成功させるための第一歩です。

選定にあたっては、以下のようなポイントを総合的に評価することが大切です。

  • 専門性やこれまでの実績
  • 自社の相談内容に応じた知識や対応力
  • サポート体制の充実度や信頼性

さらに、相談をより効果的に進めるためには、事前の準備も重要です。

  • 自社の現状を把握し、課題を整理する
  • 後継者候補についての方向性を考える
  • 承継の基本方針や目指す姿を構想しておく

これらの準備をしておくことで、相談先との話し合いが具体的かつスムーズに進み、より良い提案を受けやすくなります。

ジーケーパートナーズでは、中小企業活性化協議会の外部専門家として、財務・事業デューデリジェンスから事業再生計画の策定支援まで、幅広いフェーズでサポートを行っています。

債務超過や複雑な再生スキームが必要な案件など、一般的な相談先では対応が難しいケースでも、「私的整理ガイドラインを活用した事業譲渡」や「特別清算」などを組み合わせた独自のソリューションで解決へと導きます。

まずは無料の個別相談会にて、貴社の現状に最適な承継戦略について、専門家と直接ご相談ください。

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事業承継コンサルティングとは?成功する事業承継のためのポイント

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事業承継は、会社の将来を大きく左右する大切な経営課題のひとつです。

しかし現実には、「後継者がいない」「相続税や会社の引き継ぎ手続きが複雑」「自社株の評価が難しい」など、多くの経営者がさまざまな悩みを抱えています。

事業承継コンサルティングは、こうした課題を専門的な知識と豊富な経験で支え、事業のスムーズな引き継ぎを実現するための心強いサポートです。

本記事では、事業承継コンサルティングの基礎知識から、具体的なサポート内容相談先の選び方まで、わかりやすく解説していきます。

たとえ債務超過経営難の状態でも、事業承継をあきらめる必要はありません。

適切な対策をとれば、未来につながる道はきっと見つかります。

ジーケーパートナーズは、企業再生の専門知識を活かし、事業承継やM&Aを幅広くサポートしています。

通常のM&A仲介会社では対応が難しいような複雑なケースでも、これまで多くの課題を解決に導いてきました。

まずは「無料個別相談会」で、お客様に最適な承継プランをご提案いたします。

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事業承継コンサルティングとは?

事業承継コンサルティングとは、会社の経営権や株式などの「会社の持ち主」としての権利を、次の世代へスムーズに引き継ぐための専門的な支援サービスです。

単に相談に乗るだけでなく、事業承継に必要な具体的な手続きや実行のサポートまで、幅広く対応できるのが大きな特長です。

近年の事業承継では、「親族への承継」だけでなく、「社内の従業員への承継」や「M&Aによる第三者への承継」など、さまざまな選択肢があります。

それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、企業の状況や経営者の意向に応じて、最適な承継方法を選ぶ必要があります。

近年は後継者が見つからずに廃業する企業が増えており、これは深刻な社会問題となっています。

実際、中小企業庁の中小企業白書帝国データバンクの調査でも、2025年までに70歳を迎える中小企業の経営者のうち、約半数が後継者未定という結果が出ており、事業承継の問題がますます深刻化していることがわかります。

こうした中、事業承継コンサルティングを活用することで、後継者不在によるリスクを回避し、企業の価値を守りながら次の世代へと事業をつなぐことが可能になります。

 

事業承継コンサルティングの主要サービス内容

事業承継コンサルティングでは、主に次のようなサービスを通じて、スムーズな事業の引き継ぎをサポートします。

  • 現状分析と課題の整理
    会社の財務状況や経営体制、事業環境を客観的に分析し、事業承継に向けた課題を明確にします。
  • 事業承継計画の策定・ご提案
    企業の状況や経営者の意向に合わせて、最適な承継方法やスケジュールを具体的に計画します。
  • 後継者の育成支援
    後継者候補への経営ノウハウの引き継ぎや、人材育成の仕組みづくりをサポートします。
  • M&Aによる第三者承継のサポート
    親族や社内に後継者がいない場合には、M&Aを活用して外部の経営者への承継を支援します。

以下では、これらのサービスについてさらに詳しくご紹介していきます。

現状分析と課題の整理

事業承継コンサルティングでは、まず最初に会社の現状を丁寧に分析し、事業を引き継ぐうえでの課題を整理します。

この初期段階で特に重要となるのが、「自社株(自分の会社の株式)の評価」です。

事業承継や相続では、自社株の価格がどれくらいかを正しく把握することが欠かせません。

非上場企業の場合、思っている以上に株価が高く評価されることがあり、その結果として「後継者による株の買い取り資金」や「相続税」が大きな負担になるケースがあります。

このような場合には、自社株の評価額を引き下げるための対策や、相続税の負担を軽くするための計画を立て、スムーズに事業を引き継げるようサポートすることが、コンサルティングの重要な役割です。

また、財務面では「収益性(どれだけ利益を出せているか)」「安定性(経営が安定しているか)」「成長性(将来の伸びしろ)」といった観点から多角的に分析を行い、承継のタイミングや方法を最適化していきます。

さらに、経営陣の体制や人材の配置、事業戦略の見直しといった、会社の全体像を把握するための調査・分析も行われるのが、事業承継コンサルティングの大きな特長です。

事業承継計画の策定・ご提案

現状分析の結果をもとに、具体的な「事業承継計画」の立案・ご提案を行います。

この計画には、以下のような重要なポイントが詳細に盛り込まれます。

  • 承継のタイミング(いつ引き継ぐか)
  • 承継の方法(親族・従業員・第三者など)
  • 税務対策(相続税・贈与税などの負担軽減)
  • 資金調達の方法(株式取得や納税資金の確保など)

事業承継は通常、数年単位で取り組む必要がある長期的なプロジェクトです。

そのため、将来を見据えた「ロードマップ(実行計画)」の作成が非常に重要です。

計画を立てる際には、現経営者の考えや希望、後継者の能力や意欲、会社の成長性や将来ビジョンなどを総合的に考慮し、現実的かつ実行可能な承継戦略をご提案します。

また、リスク管理の観点から、実行中に起こりうるトラブルや状況の変化に対応できるよう、柔軟性を持たせた計画設計も行われます。

後継者の育成支援

事業承継の成功には、後継者がスムーズに経営を引き継げるように準備することが欠かせません。

そのため、事業承継コンサルティングでは「後継者の育成支援」も重要なサポートのひとつとなっています。

事業承継では次のような不安がつきものです。

  • 「後継者は誰にするのか?」
  • 「その人に経営の能力はあるのか?」

こうした不安を解消するために、後継者に必要な知識やスキルを身につけるための支援が行われます。

また、後継者だけでなく、新しい経営体制を支える幹部や従業員への育成支援を行う場合もあります。

主な育成プログラムの内容は以下のとおりです。

  • 経営戦略の立案能力
    経営ビジョンの構築や、中長期的な戦略を立てる力を養います。
  • 財務管理スキル
    会社のお金の流れを理解し、安定した経営判断ができるようになります。
  • リーダーシップの開発
    組織を引っ張る力や人材マネジメントの方法を学びます。
  • 業界知識の習得
    自社の属する業界について深く理解し、市場の変化に対応できる力を身につけます。

さらに、段階的に権限を移していくプロセス(段階的な権限移譲)を通じて、実践的な経営経験を積む機会も用意されます。

M&Aによる第三者承継のサポート

親族や社内に後継者がいない場合などには、「第三者承継」という選択肢があります。

その際に重要となるのが、M&A(企業の合併・買収)に関するサポートです。

M&Aサポートでは、買い手企業の選定から交渉、契約の締結に至るまで、事業承継に関わる一連のプロセスを専門家が総合的にサポートします。

M&Aによる事業承継では、「企業価値をいかに高め、正しく評価するか」が重要なポイントとなります。

自社の強みや将来性(成長ポテンシャル)を正しく伝え、信頼できる買い手とマッチングすることで、売り手・買い手の双方にとって納得のいく良い取引が実現できます。

さらに、M&Aの成立後も大切です。たとえば、従業員の雇用をどう守るか、企業の文化や理念をどう受け継ぐかといった「統合プロセス(PMI=PostMergerIntegration)」についても、アドバイスが提供されるのが特徴です。

関連記事|M&A(吸収合併と買収)の違いとは?吸収合併の基本を徹底解説

ジーケーパートナーズでは、債務超過の企業を専門に扱うM&Aプラットフォーム「ResetM&A」を運営しています。

一般的なM&A仲介会社では対応が難しいとされる債務超過(借金が資産を上回っている)企業の案件にも対応可能で、豊富な実績があります。

従来のM&Aでは事業譲渡が難しいとされてきた企業でも、適切な買い手とのマッチングを通じて、事業の継続や従業員の雇用を守ることができます。

「もうダメかもしれない」と感じている方も、あきらめる前にぜひ一度ご相談ください。

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事業承継コンサルティング活用のメリット・デメリット

事業承継コンサルティングを利用するかどうかを検討する際には、その「メリット」と「デメリット」を正しく理解することが大切です。

専門家のサポートを受けることで得られる多くのメリットがある一方で、費用がかかることや、依頼先を選ぶ際の注意点もあります。

自社の状況にあわせて、どのような支援が必要かを見極め、納得のいく判断をすることが成功のカギとなります。

活用メリット

事業承継コンサルタントを活用する最大のメリットは、税務・法務・財務・人事など、幅広い専門知識が必要となる事業承継を、専門家に任せて的確に進められることです。

事業承継には多くの準備や手続きが必要で、経営者自身がすべて対応しようとすると、膨大な時間と労力がかかってしまいます。

その作業をコンサルタントに任せることで、経営者は本来の業務に集中できるため、承継期間中も企業の競争力を維持し、業績の向上を図ることが可能になります。

さらに、コンサルタントは以下のような「承継後」の経営体制づくりもサポートします。

  • 後継者の育成
  • 経営計画の策定
  • 事業戦略の立案

こうした支援によって、承継後も企業が安定して成長し、長期的に企業価値を高めることができるのも大きな利点です。

注意すべきデメリット

一方で、専門的な知識や豊富な経験に基づく質の高いサポートを受けるには、「着手金」や「月額費用」といったコストが発生します。

特に、事業承継の規模が大きかったり、手続きが複雑だったりする場合は、想定以上の費用がかかる可能性があるため注意が必要です。

また、事業承継コンサルティング会社といっても、税務・法務・M&Aなど、会社ごとに得意分野が異なります

そのため、依頼する際には以下の点をよく確認することが大切です。

  • 実績や専門性
  • 過去の支援事例
  • クライアントからの評判や口コミ

自社の課題や目的に合ったコンサルタントを選ぶことが、成功のカギとなります。

もし不適切な会社を選んでしまうと、期待した成果が得られなかったり、追加費用が発生したりするリスクもあるため、慎重に比較・検討することが重要です。

 

成功する事業承継コンサルタントの選び方

事業承継を成功させるためには、「どのコンサルタントに依頼するか」が非常に重要です。

自社の状況や課題にぴったり合った信頼できるパートナーを見つけるには、次の3つのポイントを意識して選ぶことが大切です。

  • 専門性と実績を確認する
    これまでの支援事例や得意分野、資格や専門スタッフの有無などをチェックしましょう。
  • サービス内容と対応力を見極める
    相談から実行支援まで、どこまで対応してくれるのか、柔軟に対応してもらえるかを確認します。
  • 費用に対する効果を検討する
    料金体系が明確かどうか、サポートの内容に見合った成果が期待できるかを比較検討しましょう。

このあと、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

専門性と実績を確認する

事業承継コンサルタントを選ぶ際は、まずその「専門性」と「実績」をしっかり確認することが大切です。

自社と同じような業種や企業規模での支援実績があるかどうか、過去にどのような事例を成功させてきたのかを調べてみましょう。

また、どのような資格や認定を持っているかも重要なチェックポイントです。

たとえば、

  • 税理士
  • 公認会計士
  • 弁護士
  • 中小企業診断士

といった国家資格を持つ専門家や、事業承継に関する公的・民間の専門認定を受けたコンサルタントが在籍しているかは、安心して任せられるかどうかを見極めるうえでの大きな判断材料になります。

さらに、過去の案件における成功率、顧客からの評価、業界内での評判なども参考にしながら、信頼できるパートナーを選ぶことが、事業承継を成功に導く第一歩です。

サービス範囲と対応力をチェックする

事業承継には、税金・法律・経営などさまざまな分野の課題が関わるため、幅広いサポートを一貫して提供できるコンサルタントを選ぶことが大切です。

たとえば、

  • 相続税や贈与税などの税務対策
  • 契約書や登記などの法的手続き
  • 第三者承継のためのM&A支援

といった、複数の専門領域をひとつの窓口でまとめてサポートしてもらえるかを確認しましょう。

また、事業承継は数年単位で進める長期プロジェクトになることが多いため、継続的なサポート体制が整っているかどうかも重要なポイントです。

  • 担当者が途中で変わってしまうリスクはないか
  • 緊急時にすぐ対応してもらえる体制があるか

こうした点についても、事前にしっかり確認しておくことをおすすめします。

費用対効果を検討する

事業承継コンサルティングの費用は、一般的に「着手金」「月額顧問料」「成功報酬」など、複数の費用で構成されています。

そのため、総額でどれくらいかかるのかを正確に把握し、サービスの内容や得られる効果と比べながら、費用対効果を慎重に検討することが大切です。

一見して料金が安いサービスでも、サポートの質が不十分であれば、かえって時間やコストがかかる場合もあります。

一方で、専門性の高いコンサルタントによる質の高い支援は、企業価値の向上や相続・税務の負担軽減などにつながり、長期的に見れば大きなメリットとなる可能性があります。

最適なコンサルタントを見つけるためには、複数の会社から提案を受け、サービス内容と費用を比較・検討するのがおすすめです。

関連記事|M&Aエージェントとは?M&A仲介との違い・業務内容・選び方を徹底解説

まとめ

経験豊富なコンサルタントの専門知識を活用することで、税務・法務・経営・人材など、複雑に絡み合う問題にも適切に対応でき、多くのメリットを得ることができます。

事業承継を成功させるためには、まず自社の状況や課題を正しく把握した上で、次のようなポイントをバランスよく評価することが大切です。

  • コンサルタントの専門性
  • 過去の実績
  • 提供できるサービスの範囲
  • 費用と成果のバランス(費用対効果)

これらを踏まえて、自社にとって最適なパートナーを選ぶことが、円滑な事業承継の第一歩となります。

ジーケーパートナーズでは、中小企業活性化協議会の外部専門家として培った豊富な経験と、企業再生の専門知識を活かし、事業承継のサポートを行っています。

債務超過の企業や、複雑な再生スキームが必要なケースにも対応可能で、一般的なM&A仲介会社では対応が難しいような事例でも、最適な解決策をご提案できます。

「後継者がいない」「借入が重く承継できない」といった悩みをお持ちの方も、まずは無料個別相談会にお気軽にお越しください。

早めの準備と専門家のサポートによって、企業の未来をしっかりと次の世代へ引き継ぐことができます。

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事業承継M&Aとは?メリット・デメリットから成功のポイントまで徹底解説

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近年、事業承継に関する課題が中小企業の間で深刻化しています。

いわゆる「2025年問題」が現実となりつつあり、70歳以上の中小企業・小規模事業者の経営者が全体の約25%を占めるまでに高齢化が進んでいます。

さらに、そのうちの約半数は後継者が決まっていないという深刻な状況にあります。

このままでは、価値ある事業が失われるリスクが高まります。

こうした中、親族内や従業員への承継が難しい場合でも、第三者への事業売却(M&A)という方法を活用することで、事業を次世代へ引き継ぎ、継続・発展させることが可能になります。

実際に、事業承継を目的としたM&Aは年々増加しており、注目を集めています。

本記事では、事業承継M&Aの基本的な考え方から、具体的な進め方、そして成功のポイントまでをわかりやすく解説します。

たとえ債務超過の企業であっても、事業承継を諦める必要はありません。

適切な準備と戦略によって、未来につながる選択肢が見えてきます。

ジーケーパートナーズでは「私的整理に関するガイドライン」を活用した独自のスキームにより、一般的なM&A仲介会社では対応が難しいような複雑な案件にも数多くの実績があります。

債務超過や赤字決算など、通常では敬遠されがちな状況でも、私たちは事業の価値を見極め、最適な承継方法をご提案しています。

まずは、お気軽に無料個別相談会をご利用ください。

専門家が御社の状況を丁寧にヒアリングし、最適な解決策をご提案いたします。

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事業承継M&Aとは?

事業承継M&Aとは、後継者がいない企業が、自社の事業を第三者の企業に売却し、経営を引き継いでもらう手法です。

ただの企業売買ではなく、長年培ってきた「技術・ノウハウ・従業員」など、企業が持つ価値全体を将来に受け継ぐための、包括的なプロセスです。

近年ではこの「事業承継型M&A」の件数が急速に増加しています。

このような動きの背景には、中小企業経営者の高齢化と、深刻な後継者不足の問題があります。

事業承継M&Aは、こうした社会的課題に対応する有効な手段として、ますます注目を集めています。

2025年問題の深刻化

帝国データバンクの調査によると、いわゆる「2025年問題」が現実となりつつあり、70歳以上の中小企業・小規模事業者の経営者が全体の約25%を占めるまでに高齢化が進んでいます。

さらに、そのうちの約半数は後継者が決まっていないという深刻な実態が明らかになっています。

この問題を放置した場合、膨大な雇用の喪失と深刻なGDP減少の可能性があるとされています。

こうしたリスクを回避するための現実的な手段として、M&Aによる事業承継が今、大きな注目を集めています。

M&Aの浸透

かつては、M&A(企業の合併・買収)は大企業だけのものと考えられていました。

しかし現在では、中小企業においても一般的な選択肢となっており、年間4,000件程度のM&Aが成立していると推計されています。

このように、M&Aは中小企業にとっても事業承継を実現する有力な手段として広く浸透しつつあります。

 

事業承継M&Aの主要な手法

事業承継M&Aにはいくつかの手法があり、どれを選ぶかは企業の状況や目的によって最適なものが異なります。

それぞれの特徴を理解することが、スムーズな事業承継の第一歩となります。

ここでは、代表的な3つの手法についてわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

株式譲渡による承継

株式譲渡とは、経営者が保有している株式を買い手企業に譲り渡すことで、経営権を引き継ぐ手法です。

この方法の大きな特徴は、会社自体の法人格がそのまま残る点にあります。

つまり、従業員との雇用契約や、取引先との契約も変更することなく自動的に引き継がれるため、事業運営に大きな混乱を招くことなく承継が行えます。

手続きも比較的シンプルで負担が少ないことから、中小企業における事業承継M&Aでは最も多く利用されている方法です。

関連記事|債務超過企業の株式譲渡が実質0円や1円になる理由は?成功のポイントもご紹介

事業譲渡による承継

事業譲渡とは、会社の事業の全部または一部(特定の部門や資産など)を買い手企業に引き継ぐ手法です。

この方法では、従業員や取引先、顧客との契約を個別に移す必要があり、あらためて承諾を得たり契約書を締結したりする手続きが求められます。

また、許認可も自動的には引き継がれないため、必要に応じて新たに申請を行う必要があります。

手続きはやや煩雑ですが、その一方で、譲渡する事業の範囲を自由に選べるという大きなメリットもあります。

不要な事業や負債を除いて承継することができるため、柔軟なスキーム設計が可能です。

合併による承継

合併を通じた事業承継には、「新設合併」と「吸収合併」の2つの方法があります。

  • 新設合併
    関係するすべての会社がいったん解散し、新たに新会社を設立して、そこで事業を引き継ぐ方法です。対等な関係で新しいスタートを切りたい場合に用いられます。
  • 吸収合併
    一方の会社が存続し、もう一方の会社が解散するかたちで、その資産・負債・契約などすべての権利義務を引き継ぐ方法です。

これらの手法は、特に規模の大きな統合や再編を伴うケースで選ばれることが多いのが特徴です。

 

事業承継M&Aのメリットとデメリット

事業承継M&Aは、多くの利点がある一方で、あらかじめ理解しておくべきデメリットやリスクも存在します。

ここでは、事業承継M&Aの「メリット」と「デメリット」について、それぞれわかりやすく解説します。

実施を検討する際の判断材料として、ぜひ参考にしてください。

メリット①幅広い選択肢からの後継者選定

親族や社内の従業員に適任の後継者がいない場合でも、M&A仲介会社の幅広いネットワークを活用することで、全国から最適な承継先を探すことができます。

地域や業種の枠を超えて候補を選べるため、自社との相乗効果(シナジー)が期待できる企業に引き継ぐことも可能です。

これにより、事業のさらなる成長や新たな展開にもつながるチャンスが広がります。

メリット②従業員雇用の維持と安定化

廃業を選んだ場合、従業員が職を失うリスクが高くなります。

しかし、M&Aによって事業を他社に引き継げば、従業員の雇用が維持される可能性が高まります。

中小企業庁のデータでは、M&Aを実施した企業のうち、譲渡後も従業員の8割以上が引き続き雇用されているというデータが報告されています。

メリット③事業拡大と成長機会の創出

M&Aによる事業承継では、買い手企業の資金力や経営ノウハウを活用できるため、自社だけでは難しかった事業拡大や設備投資が実現しやすくなります。

さらに、買い手企業の知名度やブランド力(いわゆる“ネームバリュー”)により、優秀な人材を採用しやすくなるといったメリットもあります。

M&Aは、単なる承継にとどまらず、企業の成長戦略としても有効な手段なのです。

メリット④創業者利益の確保

M&Aによる事業承継では、適切な企業価値評価(バリュエーション)に基づいて、事業の売却対価を得ることができるため、創業者としての利益をしっかり確保することができます。

また、廃業を選んだ場合に発生する可能性のある債務整理や資産処分などのリスクを避けられるため、経済的な安定を図る上でも有利な選択肢と言えるでしょう。

デメリット①理想的な承継先の発見困難性

M&Aでは多くの候補企業の中から相手を選べるというメリットがある一方で、必ずしも自社の価値観や経営理念に合う理想的な承継先が見つかるとは限りません。

実際には、時間をかけて相手を探しても、最終的に適切な買い手に出会えないケースもあります。

そのため、早めに準備を始め、専門家の支援を受けながら進めることが重要です。

デメリット②条件交渉の複雑性

M&Aでは、売り手と買い手の双方が合意することで条件が決まるため、必ずしも自分の希望どおりの条件で成約できるとは限りません。

たとえば、売却価格や従業員の雇用条件、経営方針などについて、調整や妥協が必要になる場面も多くあります。

そのため、あらかじめ優先順位を整理し、譲れないポイントと柔軟に対応できる部分を明確にしておくことが大切です。

デメリット③企業文化の変化リスク

第三者に事業を引き継ぐ場合、これまで大切にしてきた経営理念や企業文化が変わる可能性があります。

その結果、社内の雰囲気が変化したり、従業員が不安を感じて戸惑うケースや、離職につながるリスクも考えられます。

M&Aを成功させるには、従業員への丁寧な説明信頼関係の維持も重要なポイントとなります。

 

事業承継M&A成功のための重要ポイント5つ

事業承継M&Aを円滑に進め、成功へと導くためには、戦略的な視点と事前の準備が欠かせません。

ここでは、事業承継を成功させるために特に重要な5つのポイントに絞って、わかりやすくご紹介します。

M&Aを検討する際の参考にしてください。

1.企業価値向上への取り組み

M&Aがうまくいくかどうかは、買い手企業から見た「自社の魅力度」に大きく左右されます。

事業の価値には、売上や利益といった数字だけでなく、特許・商標権・技術力・ノウハウなどの無形資産も含まれます。

そのため、自社の強みを明確にし、企業価値を高める取り組みが非常に重要です。

魅力ある企業として評価されることで、より良い条件でのM&A成約につながります。

2.適切なタイミングの選択

事業承継M&Aを円滑に進めるには、一般的に5〜10年程度の準備期間が必要とされています。

実施のタイミングを判断する際は、以下の3つのポイントを総合的に検討することが重要です。

  • 経営者の年齢や健康状態
  • 業界や経済の市場環境
  • 会社の業績や財務状況

これらを踏まえたうえで、最も良いタイミングを見極めて行動することが、成功への近道となります。

3.専門家チームの活用

M&Aのプロセスには、法務・税務・財務など幅広い分野の専門知識が必要となるため、自社だけで対応するのは非常に難しいのが実情です。

そのため、弁護士・税理士・公認会計士・M&Aアドバイザーなどの専門家でチームを組み、適切なサポートを受けながら進めることが大切です。

信頼できる専門家の力を借りることで、リスクを最小限に抑えながら、安心してM&Aを進めることができます。

ジーケーパートナーズは、中小企業活性化協議会の外部専門家としての豊富な実績をもとに、「私的整理に関するガイドライン」を活用した再生スキームとM&Aを組み合わせた事業承継支援を得意としています。

たとえ債務超過であっても、事業の価値を見極め、最適な承継方法を見つけることは可能です。

当社では、財務・事業デューデリジェンスから事業再生計画の策定、スポンサー(買い手企業)探し、M&A成約まで、専門家がサポートいたします。

現在、無料の個別相談会を開催中です。状況に応じた最適な事業承継プランをご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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4.情報管理の徹底

M&Aに関する情報が外部に漏れると、取引先や従業員に不安を与えたり、交渉が破談になる原因となることがあります。

そのため、情報の取り扱いには細心の注意が必要です。

社内での情報共有も、経営陣などごく限られた信頼できる人物にとどめ、あわせて、買い手企業や関係者との間で秘密保持契約(NDA)を締結するなど、適切な管理体制を整えることが大切です。

5.PMI(統合後プロセス)の重視

M&Aが成立した後の統合プロセスPMI:PostMergerIntegration)は、事業承継の成功において非常に重要な要素です。

新しい体制のもとで事業を円滑に引き継ぎ、想定していたシナジー(相乗効果)を実現するためには、入念な準備が不可欠です。

そのため、M&Aの実行前、デューデリジェンス(事前調査)の段階から、PMIに必要な情報を収集し、統合後の計画を立てておくことが強く推奨されます。

 

まとめ

事業承継M&Aは、深刻化する後継者不足の解決策として、今や多くの中小企業で活用されている重要な手法です。

いわゆる「2025年問題」により、多くの中小企業経営者が事業承継の決断を迫られる中、第三者への事業売却は企業を存続・発展させるための有力な選択肢となっています。

手法には「株式譲渡」「事業譲渡」「合併」などがあり、企業の状況や目的に応じて柔軟に選べる点も、事業承継M&Aの大きな特徴です。

2025年問題の本格化が迫る今、早期からの準備と戦略的な取り組みが、スムーズな承継と次世代への確実なバトンタッチの鍵となります。

事業承継に関してお困りの際は、数多くの支援実績を持つジーケーパートナーズが全力でサポートいたします。

貴社の状況に合わせて、最適な承継戦略をご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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事業承継とは?基本的な仕組みから成功のポイントまで徹底解説

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事業承継とは、現在の経営者が築き上げた会社や事業を、次の世代へと引き継ぐための重要なプロセスです。

近年、日本では中小企業の経営者の高齢化が進んでおり、事業承継は企業の将来を左右する避けては通れない課題となっています。

事業を継続・発展させていくためには、早めの準備と計画的な対応が不可欠です。

本記事では、事業承継の基本的な考え方から、具体的な進め方成功のポイントまでを分かりやすく解説します。

これから事業承継を考えている方にとって、実践的なヒントが得られる内容となっています。

ぜひご参考にしてください。

ジーケーパートナーズは一般的なM&A仲介会社では対応が難しいような複雑な案件についても、これまで数多くの実績をもとに、最適な解決策へと導いてきました。

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事業承継とは?

事業承継とは、経営者が自身の事業を後継者に引き継ぐことを指します。

ただ経営権を譲るだけではなく、長年にわたって築き上げてきた技術、ノウハウ、そして従業員など、企業の重要な資産全体を引き継ぐ、総合的なプロセスです。

事業承継で引き継がれる主な要素は、以下の3つに分けられます。

経営要素 主な内容 重要なポイント
経営権 ・社長の役割

・経営権

・意思決定権

・経営責任

・後継者の選定・育成

・リーダーシップの継承

・経営判断能力の移転

経営資源 ・経営理念

・会社の信用力

・ブランド

・独自のノウハウ

・技術

・人材

・人脈

・企業文化の継承

・無形資産の価値保持

・取引先との関係維持

・従業員の定着

物的資源 ・自社株式

・土地・建物

・設備

・運転資金

・個人の資産

・株式の適切な評価

・税務対策

・資金調達計画

・資産の整理・分離

これら3つの要素は相互に深く関係しており、どれか一つでも欠けると承継後の経営に支障をきたす可能性があります。

したがって、それぞれをバランスよく引き継ぐことが、事業承継を成功させるための重要なポイントです。

事業継承の重要性

帝国データバンクが実施した「100年経営企業」に関するアンケート調査によると、100年以上にわたって事業を継続できた理由として、企業からは以下のような回答が寄せられています。

  • 取引先や顧客との信頼関係を築いてきた(73.8%)
  • 時代に合わせて事業内容や構成を柔軟に変えてきた(64.4%)

これらの結果から分かるのは、時代の変化に対応しながらも、顧客との信頼関係を大切にしてきた企業こそが、長く続いているということです。

つまり、企業の持続的な成長には、柔軟な変化と信頼の積み重ねが不可欠であり、これを次世代にしっかりと引き継ぐ事業承継の重要性を裏付けるデータと言えるでしょう。

2025年問題の深刻性

帝国データバンクの調査によると、いわゆる「2025年問題」が現実となりつつあり、70歳以上の中小企業・小規模事業者の経営者が全体の約25%を占めるまでに高齢化が進んでいます。

さらに、そのうちの約半数は後継者が決まっていないという深刻な実態が明らかになっています。

このまま適切な対応を取らなければ、たとえ利益を上げている企業であっても、後継者不在のために廃業を余儀なくされる「黒字廃業」が全国で多数発生する恐れがあります。

この問題を放置すると、次のような深刻な影響が生じる可能性があります。

  • 雇用の喪失
  • 長年培われた技術やノウハウの消失
  • 地域経済の縮小と、日本経済全体の衰退

つまり、事業承継は一企業の問題にとどまらず、日本全体の雇用・経済・社会基盤に直結する重要な課題なのです。

 

事業承継の種類と特徴

現代の事業承継は、承継先のタイプによって大きく3つのパターンに分けられます。

それぞれにメリットと課題があり、状況に応じた選択が求められます。

注目すべき近年の傾向としては、これまで主流だった家族(親族)への承継が減少し、代わって社外の第三者への事業売却M&Aなど)が急速に増えている点が挙げられます。

このような背景を踏まえ、以下ではそれぞれの承継パターンの特徴とポイントを詳しく解説します。

自社にとって最適な承継方法を見つける参考にしてください。

親族内事業承継

家族や親戚への事業引き継ぎは、日本の企業において長年採用されてきたもっとも伝統的な事業承継の形です。

この方法のメリットは、企業の理念や社風などの「見えない資産」が自然と受け継がれやすく、取引先や従業員など社外の関係者にも安心感を与えやすいという点にあります。

一方で、後継者を選ぶ際には慎重な判断が求められます。

特に、以下のような資質を備えているかが重要なポイントです。

  • 事業運営に対する強い意志と責任感
  • 会社の価値観や理念との相性
  • 実務をこなすためのスキル・経験
  • 社内外からの信頼や人望

また、税務面では「事業承継税制」の要件が緩和されており、相続や贈与にかかる税負担が大きく軽減されています。

ただし、複数の相続候補者がいる場合は注意が必要です。将来のトラブルを防ぐためにも、早い段階での話し合いや関係者間の合意形成が不可欠となります。

親族外事業承継(従業員承継)

近年、社内の幹部や従業員に事業を引き継ぐ「従業員承継」が増えてきています。

現場を熟知している人材が経営を引き継ぐため、業務の流れや企業文化がスムーズに受け継がれやすく、事業の継続性を確保しやすいというメリットがあります。

また、2022年に更新された政府ガイドラインでは、従業員承継に関する具体的な進め方や注意点が詳しく紹介されており、実務面での支援体制も整ってきています。

ただし、この方法にも以下のような注意点があります。

  • 経営権を取得するための資金調達
  • 後継者候補に経営者としての資質があるかの見極め

これらについては、慎重な計画と十分な準備が必要です。

M&Aによる事業承継

第三者企業への事業売却、いわゆるM&A(企業の合併・買収)は、2010年代以降に大きく増加しています。

この背景には、深刻化する後継者不足と、政府によるM&A支援制度の整備・強化があり、多くの中小企業にとって現実的な選択肢となりつつあります。

第三者への売却には、次のようなメリットがあります。

  • 適切な買い手を見つければ、事業のさらなる成長が期待できる
  • 創業者が売却益(対価)を得ることができる

一方で、以下のような課題もあるため、慎重な準備と判断が必要です。

  • 企業文化の違いによる摩擦
  • 従業員の雇用条件や役職の変更などへの対応

そのため、売却先の企業選びが極めて重要です。ただ売却するだけでなく、「誰に引き継ぐか」が事業の将来を左右します。

関連記事|事業承継M&Aとは?メリット・デメリットから成功のポイントまで徹底解説

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事業承継成功のための7つのポイント

事業承継を円滑に進めるためには、行き当たりばったりではなく、戦略的に計画を立てて取り組むことが重要です。

ここでは、事業承継を成功へ導くために押さえておくべき重要なポイントをわかりやすく解説します。

ぜひ参考にしてください。

長期計画での準備

事業承継は、短期間で終わるものではありません。

中小企業庁のガイドラインでも、後継者の育成を含めて5〜10年程度の準備が必要とされています。

その理由は、以下のように多くのステップと時間を要するからです。

  • 後継者の選定と育成
  • 経営に必要な知識やスキルの習得
  • 社内外の関係者への周知・理解促進
  • 相続・贈与・登記などの各種手続き

特に、親族や従業員への承継では、経営者としての資質を身につけるための教育や、企業文化の継承に時間がかかるのが現実です。

多くの経営者が70代を迎え、事業承継が本格化する時期に入っています。

後継者不在による廃業の増加を防ぐためにも、計画的な事業承継に早期から取り組むことが、企業の存続と発展にとって不可欠です。

後継者の選定と育成

後継者の選定では、経営者としての資質と意欲を慎重に見極めることが不可欠です。

まずは、企業が求める理想のリーダー像(人物像)を明確にすることから始めましょう。

その上で、社内人材の評価や適性検査を行い、候補者の能力や性格を多角的に把握します。

さらに、メンター制度の導入により、候補者の価値観や意欲をじっくりと理解し、経営に向けた意識づくりを促すことも効果的です。

後継者が決定した後は、段階的かつ実践的な育成プログラムの実施が重要です。

具体的には下記のような育成方法があげられます。

  • 複数の部署を経験させることで、会社全体の流れを把握させる
  • 現経営者と行動をともにし、経営判断や意思決定のプロセスを肌で学ばせる
  • 外部の経営セミナーへの参加や、他社での実務経験(出向など)を通じて視野を広げる

このように、実践の中で学ばせる機会を意識的に設けることが、次世代経営者としての成長を大きく後押しします。

資金繰り対策と最新税制の活用

事業承継には、相続税や贈与税、各種手数料など多額の費用がかかるため、事前の資金計画がとても重要です。

こうした中、2025年4月1日以降の贈与から、事業承継税制の要件がさらに緩和され、制度の利用がこれまで以上にしやすくなりました。

  • 法人版(非上場株式等)の変更点

これまでは、株式を贈与される側が「3年以上継続して役員であること」が要件でしたが、改正により「贈与時に役員に就任していること」でよくなりました。これにより、承継までの準備期間が短い場合でも、制度を活用しやすくなっています。

  • 個人版(個人事業主)の変更点

新たに個人事業主向けの贈与税・相続税の納税猶予制度が創設されました。これにより、特定の事業用資産(不動産など)を承継する際の税負担が軽減されます。

これにより、制度の利用がしやすくなり、承継時の税負担を大幅に抑えることが可能となっています。

なお、制度の適用期限は以下の通りです。

  • 法人版:2027年12月末まで
  • 個人版:2028年12月末まで

この制度を有効に活用するためには、早めの資金計画の立案と、専門家による税務アドバイスが不可欠です。制度の詳細や適用条件は複雑なため、必ず専門家に相談しながら進めるようにしましょう。

経営権分散対策

経営権が複数の相続人に分散すると、企業運営に深刻な影響を与える可能性があります。

意思決定のスピードが遅くなる、経営方針をめぐって意見が対立するなど、組織の統一感が失われやすくなります。

こうしたトラブルを避けるためには、経営権を一人の後継者に集中させる仕組みづくりが重要です。

主な対策は下記のとおりです。

  • 遺言書を作成し、後継者と財産の分配を明確にしておくこと
    →これにより、事業に必要な資産(例:株式や事業用資産)の分散を防ぎ、混乱を回避できます。
  • 株式を事前に集約しておくこと
    →後継者が会社の意思決定に必要な議決権をあらかじめ確保できるようにします。
  • 議決権の整理・調整
    →たとえば、種類株の活用などで、経営上の主導権を明確にする方法もあります。

これらの対策を早めに講じておくことで、事業承継後の経営の安定性が格段に高まります。

専門家への相談

事業承継を円滑に進めるには、法務・税務・財務などの高度な専門知識が求められます。

しかし、多くの経営者にとって事業承継は初めての経験であり、これらの知識を十分に備えているとは限りません。

そのため、次のような専門家のサポートを受けながら進めることが重要です。

  • 法的手続きや契約関係は→弁護士
  • 相続税や贈与税などの税務対応は→税理士
  • 財務状況の分析や資金計画は→公認会計士
  • 承継戦略や事業再構築の支援は→中小企業診断士

事業承継にはさまざまな課題があり、経営者一人で対応するのは非常に困難です。

信頼できる専門家と連携することで、適切な判断やスムーズな手続きを実現でき、事業承継の成功につながります。

関連記事|M&Aの相談先・窓口・センターを徹底比較!無料相談の活用方法も解説

相続トラブル対策

事業承継を進めるうえで、相続をめぐるトラブルには十分な注意が必要です。

特に、承継の準備が整わないまま経営者が亡くなった場合、親族が急きょ後継者になるケースも少なくありません。

相続人が複数いる場合は、それぞれの思いや利害が絡みやすく、遺産分割や経営権をめぐって争いになる可能性もあります。

こうしたトラブルを避けるためには、次のような具体的な対策を事前に講じておくことが大切です。

  • 後継者の選定と意思の確認、遺言書による経営権の明確化
  • 自社株の評価額を適切に抑える工夫(例:株価対策や配当調整)
  • 株式の分散を防ぎ、後継者に集約する計画の策定
  • 取引先や金融機関との信頼関係を維持するための情報共有や説明

あらかじめ相続人や関係者の意向を整理し、承継後の経営が円滑に進むよう備えておくことが、企業の安定と存続につながります。

最新の事業承継ガイドライン活用

事業承継を進めるうえで、2022年3月に5年ぶりに改訂された事業承継ガイドライン(改訂第3版)の確認は非常に重要です。

この改訂では、特に以下の点が強化されています。

  • 従業員承継や第三者承継(M&A)に関する解説がより詳しくなった
  • 後継者の視点からの説明や実務的な内容が充実した

さらに、M&Aを活用した事業承継を検討している場合には、同時に策定された「中小PMIガイドライン」も参考になります。これは、M&A後の経営統合PMI:ポスト・マージャー・インテグレーション)に関する具体的な指針を示したものです。

これらの最新資料を活用することで、事業承継全体の流れを正しく把握し、準備や手続きをもれなく進めることが可能になります。

実務に入る前に、ぜひ一度目を通しておきましょう。

 

まとめ

事業承継とは、経営者がこれまで築き上げてきた事業を、次の世代へと引き継ぐための重要な取り組みです。

事業を確実に引き継ぐには、単に経営権を移すだけでなく、次の3つの要素を総合的に承継することが不可欠です。

  • 経営権(会社の意思決定を行う力)
  • 経営資源(人材、ノウハウ、取引先など)
  • 物的資産(設備や資金などの経営に必要な資産)

承継の方法には大きく分けて次の3つがあります。

  • 親族内承継(家族への引き継ぎ)
  • 親族外承継(社内の幹部や従業員への引き継ぎ)
  • M&A(第三者への事業売却)による承継

それぞれの方法には、異なる課題や注意点があり、適切な対策を講じることが必要です。

事業承継は、単なる世代交代ではありません。

企業の継続的な成長従業員の雇用を守るため、そして日本経済を支える中小企業が活力を保つためにも、非常に重要な取り組みです。

そのためには、早期からの準備と、戦略的なアプローチが欠かせません。

円滑な承継を実現し、次の世代へと安心してバトンを渡すために、今から行動を始めましょう。

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